19日の金曜ロードショー(後9時)は、クリスマス映画の決定版「ホーム・アローン」(1990年、日本公開は91年)が登場。金ローでは、スタジオジブリ作品は「2年に1度の放送される」という”法則”があると言われているが、本作も前回の放送は23年の12月、その前は21年の12月。

「季節もの」であるとはいえ、こちらも同様のペースで放送されている(ちなみに22、24年の12月には続編の「―2」が登場)。

 シカゴに住む8歳の少年・ケビンは、クリスマスに合わせてパリに家族旅行に出掛けるはずだった。ところが、手違いで一人だけ家に取り残されてしまうことに。そこに、クリスマス休暇で留守にしている家を狙う泥棒のコンビ、ハリーとマーブがやって来た。家に侵入を試みる2人を、ケビンはあの手この手を使って撃退しようと試みる。聖夜に繰り広げられる”戦い”の結末は、果たして…。

 本作が公開から30年以上が経過した現在も愛される理由には、「単なるおバカ映画」ではない点が挙げられるだろう。泥棒のコンビとケビンのやり取りは、子供であれば「自分もやってみたい!」と思うようなイタズラの連続。いや、大人である記者も「後で部屋を片付けなくてもいいなら、ブチかましてみたいな…」と感じるほどだ。

 その一方で、ケビン自身の家族との愛、そして近所に住む老人・マーリーとの交流という心温まる物語が”サイドストーリー”として描かれている。それがあるからこそ、思いっきり笑って、少しホッとさせられる傑作が完成したといえるだろう。

 ところで、ケビンを演じたマコーレー・カルキンは、ある一定以上の世代であれば、あまりにも人気子役となったことで身を持ち崩してしまったことはよく知っているところ。

その後、一時は俳優を引退したのだが、復帰を果たしている。そして現在、世界中で大ヒットをしている「あの映画」にも実は登場しているのをご存じだろうか。

 それは、日本では今月5日に公開され、国内の興行収入が40億円を突破したディズニーのアニメ映画「ズートピア2」。カルキンは、今作から登場するズートピアを創設した資産家のオオヤマネコの一家・リンクスリー家の一人であるキャトリック(日本語吹き替えは小松和重)の声を担当している。

 弟のキーラン・カルキンは、日本では今年1月に公開された「リアル・ペイン」で米アカデミー賞をはじめ、各映画賞の助演男優賞を総なめにした。兄も、ぜひ実写映画でもかつての「名優ぶり」を見せてもらいたいところだ。(高柳 哲人)

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