◆プロボクシング ▽WBOアジアパシフィック&東洋太平洋スーパーミドル級(76・2キロ以下)タイトルマッチ10回戦 △王者ユン・ドクノ(4回負傷引き分け)挑戦者・森脇唯人△(12月18日、東京・後楽園ホール)

 WBOアジアパシフィック&東洋太平洋スーパーミドル級タイトルマッチで、東京五輪ミドル級日本代表で東洋太平洋スーパーミドル級3位、WBOアジアパシフィック同級7位の森脇唯人(29)=ワールドスポーツ=がWBOアジアパシフィック&東洋太平洋同級王者ユン・ドクノ(30)=韓国=に挑戦したが、4回1分41秒負傷引き分けに終わった。

 プロデビュー2戦目の森脇が王座を獲得すれば、坪井智也(帝拳)らに並ぶ国内最速記録だったが、記録達成はならなかった。

 森脇は初回終了間際に、ユンの左に右カウンターを合わせてダウンを奪った。しかし2回、偶然のバッティングで森脇が左目上をカット。4回、再び偶然のバッティングでユンが左目上をカットし、レフェリーが試合続行不可能と判断。負傷引き分けでユンの防衛となった。

 森脇は「1ラウンドでダウンを取って、そのあとちょっとダラダラな流れだったのも、自分の弱さ。そのダラダラがなければ、別に目をカットして負けることもなかったんじゃないか」と悔やんだ。ただ試合結果がよく分かっていなかったようで、控室での取材中に「あ、ドローなんですか? (ルールが)分かってなかったです」。3回までの採点は、ジャッジ3者とも29―27で森脇を支持しており、規定の4回を終了していたら負傷判定勝ちだったことを知らされ「次のラウンドに入っていたら勝ち? あっ、そういうことですか」と苦笑した。

 齊田竜也会長は「自分がチャンスと思うんで倒しに行ったんで、それは良しとしてあげたいと思います。その結果ですから。逃げ回ってのドローじゃないので」と話し、「もう1戦挟んでもう1回、という形もありかな」とユンとの再戦プランも示唆した。

 森脇は今後について「今はダメージもないですし、心のダメージだけです」とジョークを飛ばし「もちろん心は折れてないです」と話した。

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