3人組バンド「Mrs.GREEN APPLE」が20日、東京ドームで5大ドームツアー「BABEL no TOH」のファイナル公演を開催した。

 5都市12公演で自身最多の55万人を動員したツアーは、19~20年の「EDEN no SONO」、23年の「NOAH no HAKOBUNE」「Atlantis」に続く「ストーリーライン」シリーズ。

約100人のパフォーマー、花火や照明、LEDの映像演出とミセスの音楽を融合させた23曲で、満員のJAM’S(ファンネーム)を世界観に引き込んだ。

 ステージに象徴的に鎮座した高さ20メートル、重さ100トンの塔は、本編の中盤にボーカル・ギターの大森元貴(29)ら出演者を載せて動き出す可動式の塔にパワーアップ。塔の上からJAM’Sを眺めた大森は「素晴らしい景色です」と感無量の表情を見せた。

 今年デビュー10周年を迎えたミセスは、史上初の日本国内累計ストリーミング数100億回突破、「オリコン年間ランキング」「ビルボード・ジャパン2025 年間チャート」でそれぞれ7冠を獲得。充実の一年となったが、年内で「フェーズ2」を完結させ、来年元日からは「フェーズ3」に向かう。

 ギターの若井滉斗は「みなさんがいるから活動できて、届ける場所があるから『次はどんな楽しいことをしよう』とワクワクできる」と感謝。キーボードの藤澤涼架は「フェーズ3は、みんなにもっとミセスやメンバーのことを知って楽しんでもらえたら」と話すと「1月から、藤澤はドラマに初めて出演させていただき…」とちゃっかり来年1月期のTBS日曜劇場「リブート」の宣伝をして笑わせた。

 大森は「みなさんへの感謝の伝え方とか返し方は、決してたくさん露出することでもなく、我々がいいと思えるものを真摯(しんし)に音楽として作って、ちゃんと一曲一曲を届けることだと思ってます」と心境を吐露。「なので、フェーズ3もどうぞよろしくお願いします」と語った。

 魂を削るような「天国」の歌唱でフィナーレ。終演後には、ストーリーラインの続編がギリシャ神話に登場する「死後の世界」を意味する「ELYSIUM(エリュシオン)」に決まったと明かされた。開催時期は未定だが、新たなる展開を予告。

ミセスの次なる物語はまだ続く。(宮路 美穂)

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