オランダ1部アヤックスへの加入が発表された元日本代表DF冨安健洋が21日、成田空港着の航空機で帰国し、報道陣の取材に応じた。16日に来年6月末までの半年契約でアヤックス加入が決まった冨安は「まずはチームが決まって良かった。

(決め手は)熱量が高かった。僕のことを信頼してくれていると感じた」と安どした表情を浮かべた。

 試合復帰の目標を来年1月に置く冨安は「(最初は)部分合流からになる」との見通しを明かし、心境について「(ワクワクした気持ちと不安と)両方あるべきだと思う。そこをマネジメントしながら、自分の感情に正直にやっていくことが、ベストな力を出せるかなと思う」と語った。

 日本代表の森保監督らからの復帰を待つ声にも感謝を示し、「そうやって言ってもらえるのはうれしいし、一つのモチベーションになる。代表に呼ばれていない期間でも、名前を出してもらえるというところへの感謝と、自分がやってきたことが評価されているんだなという風にも捉えている」と受け止めた。

 代表チームはDF鈴木淳ら若手が成長しており「若い選手に出てきてほしいと前々から言っていた。チームとして、いい傾向で、いい循環が生まれると思う」と話した。来年6月のW杯まで約半年となり、改めて「自分にフォーカスすることでしかない。まずは復帰しないといけない。アヤックスで試合に出ないといけないので、まずはそこ」と強調。長期の離脱期間を経て「なかなかうまくいかない時期もあった。

状態が上向いてこないというか、そういったタイミングもあったが、それでやめようとなることはない。(自身の復帰を)待ってくれている人がいるというところは間違いなくモチベーションにつながった」と振り返った。

 さらに「今回アヤックスに移籍を決めて、結局これまでもそうだけど、これからはとくに自分次第。また、一個一個振り返るタイミングで、この決断をして良かったなと思えるかどうかは結局自分次第なので。だからこそ自分自身にフォーカスしたい」と思いを語った。

 日本代表は来年3月31日に強豪イングランドとウェンブリーで親善試合を行う。同月末の欧州遠征に向けても「もちろんそこは目指している。そこでイングランドと対戦できたら、面白い。ウェンブリーで。アーセナルファンにも(退団の)あいさつをできていないので。しっかりそこで、元気な姿をアーセナルファンにも見せられることができたら、最高のシナリオかな」思い描き、「一日一日やっていくしかないので、目の前のことを一個一個全力でやっていくだけ」と気を引き締めた。新天地が決まり、「ここから僕のサッカー人生はまだ続く。

まだまだやれると思っている」と力強く語った。

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