フィギュアスケート 全日本選手権 兼ミラノ・コルティナ五輪最終選考会 最終日(21日、東京・代々木第一体育館)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)8位の樋口新葉(ノエビア)は133・59点、合計203・06点だった。

 今季限りでの引退を表明し、臨んだ今大会。

「ワンダー・ウーマン」を滑り、地元・東京で大勢のファンに樋口らしい力強い演技を披露した。

 冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)―3回転トウループはバランスを乱すも着氷。3回転ルッツからの3連続ジャンプなど、全7本のジャンプを降りた。滑り終えるとリンクに顔を伏せ、最後はリンク中央で大の字になり、起き上がると満面の笑みで観客に手を振った。

 SPでは大きなミスなくまとめ、69・47点をマークし、演技後にはガッツポーズも飛び出た。今季は体調不良や右足甲のけがに悩まされ、苦しい時期も多かった。そんな中でも全日本に照準を合わせ、フリーを入念に練習してきた。「しっかり集中して、練習してきたことを全て出し切りたい」と意気込みを語っていた。

 2022年北京五輪に出場。団体戦では銀メダル獲得に貢献した。その後は休養を経て再びリンクに戻った。今年6月の引退発表時には「1つ1つの試合が最後と感じ取りながら、納得して終えられるように、次に進めるように滑れれば、自分がやってきたことが間違っていなかったと思える。

納得のいくような演技をしていきたい」とラストシーズンにかける思いを語っていた。

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