バレーボール 世界クラブ選手権(21日、ブラジル・ギリェルメパラエンセアリーナ)

 クラブ世界一を決める大会の準決勝が行われ、アジア2位で日本の大同生命SVリーグの大阪ブルテオン(B)が、欧州CL王者でイタリア1部セリエAの強豪・ペルージャにセットカウント0―3(20―25、21―25、27―29)で敗れ、日本のクラブ初の世界一には一歩届かず2位となった。ペルージャは22年、23年に続く3度目の世界一に立った。

 第1セット(S)は、日本代表オポジットで大阪Bの主将・西田有志、対角にフランス出身のセッター・ブリザール、アウトサイドヒッター(OH)キューバ出身のM・ロペス、富田将馬、ミドルブロッカー(MB)は中国出身の彭世坤、エバデダン・ラリー、リベロに山本智大が先発した。ペルージャの石川祐希はベンチスタート。大阪Bは西田のライトから緩急をつけた攻撃などで過去2勝のペルージャに食らいついたが、中盤に「ブロックデビル」と呼ばれるペルージャのブロックがさく裂。大阪Bは連続失点で離され、相手にセットを先取された。

 第2Sの先発も同じ布陣で挑んだ。序盤からリードされる展開が続いた中、日本代表で200センチの若きOH甲斐優斗が、途中から起用され、後衛中央からのバックアタックが効果的に決まった。西田のブロックをかわす多彩な攻撃も決まったが、このセットも中盤以降に離されて連取された。

 第3Sは甲斐を起用し、大阪Bが先に流れをつかんだ。5―3からMBエバデダンがペルージャのOHプロトニツキのスパイクをブロックでシャットアウト。さらにセッター・ジャンネリのツー攻撃にも反応し、ブロック得点。ロペスのバックアタックも決まり、一時、5点差にリードを広げた。

 エバデダンの速攻、拾って、つないで長いラリーを制するなど徐々に会場の雰囲気を味方につけると、ロペスのバックアタックで24―22と先にセットポイント(P)を握った。

3度目のセットPをしのがれ、26―25からペルージャのMBロセルの速攻などで逆転された。最後はサーブレシーブを崩され、相手セッター・ジャンネリのツーアタックで勝負を決められた。

 アジア代表として今大会に臨んできた大阪B。予選ラウンドはペルージャにフルセットで及ばず唯一の黒星を喫したが、20日の準決勝でもポーランドのザビエルチェをストレートで圧倒し、日本のクラブ史上初の決勝に進出していた。世界一にはあと一歩届かなかったが、23年銅のサントリーを超える銀メダル獲得と好成績で終えた。

◆大阪Bの今大会成績

▽予選ラウンド

3―0 クルゼイロ(ブラジル)

2―3 ペルージャ(イタリア)

3―0 スウェリー(リビア)

▽準決勝

3―0 ザビエルチェ(ポーランド)

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