カンテレ制作のフジテレビドラマ「終幕のロンド」(月曜・後10時)に御厨(みくりや)真琴役で出演している中村ゆりが22日、大阪市北区のカンテレを訪れ、主演の草ナギ剛(鳥飼樹=とりがい・いつき=役)や共演の宝塚歌劇月組元トップスター・月城かなと(義妹・御厨彩芽=あやめ=役)との関係性や家族愛を語り、視聴者には年末の“イッキ見”を勧めた。

 遺品整理人の鳥飼を中心とした人間ドラマや大人の恋が描かれた作品。

この日の夜の最終話を前に中村は「真琴と樹さんの言うなれば道ならぬ恋。不思議と二人が抱えているものに気持ちが移って『応援したくなる』という言葉もたくさんいただいてます」と結末を見届けるよう呼びかけた。

 草ナギは「私が学生の頃からの大スター」と憧れていた存在。「相手役で緊張していたんですけど、皆さんもご存じの通りすごく朗らかな方。包み込んでくれるような優しさがあって、毎日剛さんに会うとホッとする温かさをくださった。すごくラッキーな巡り合わせで感謝の気持ちです」。草ナギと、樹の一人息子・陸役の子役・永瀬矢紘と3人でしりとりをして遊ぶ機会を設けてくれたりなど、座長の気配りで楽しく撮影を終えたことを明かした。

 真琴と真琴の母・鮎川こはる(風吹ジュン)との関係性も、ストーリーの軸のひとつ。「一番大切な母親の存在が実はコンプレックスだったり」と演技では愛憎半ばする感情に揺れながらも、中村自身の実母への愛情が強まった。撮影終了後に「分かりやすく温泉旅行に連れて行きました」と栃木の温泉で親子水入らずの湯あみを楽しんだという。ちなみに家族に遺品を残すとすれば何かと問われると「お金!」と即答。「一番助かるでしょ!」と声を張って笑わせた。

 ここまで緊張もあって標準語で話していた大阪・寝屋川市出身のナニワっ子。特に関西人が少なかったというキャストの前では「よそ行き」の言葉になっていたとのこと。しかし関西出身者が多い報道陣と対話していく中で気持ちがほぐれてきたのか、徐々に大阪弁のイントネーションが口をついてきた。

 「お二方とも映えますよね。シュッとしてはるから」

 そうたたえたのは、ミュージカル界の第一人者・古川雄大(波多野祐輔役)と月城かなと。

 「特に月城さんと同じシーンが多かったです。宝塚のトップスターだったということで、逆にすごくプレッシャーを感じてらっしゃったようで。私も(舞台)演劇をやらせてもらうんですが(月城に)『演劇の時と映像の時とお芝居の違いはありますか?』と聞かれることが多くて。(ストーリー上はともに38歳だが実際は中村が43歳で月城が34歳と)年が9歳離れているので、月城さんの方が聞いてくださることが多かったです」

 そのアンサーは「全然大丈夫~」「きょうもキレイよ~」などなど。月城をリラックスさせてモチベーションを高める“エール”が多かったという。

 最後に配信サービスを通して作品を第1話から鑑賞する視聴者に、改めて見どころを示した。「善悪のどちらかが偏って描かれているのでなく、いい方にも悪い方にも見方を変えればそれぞれの理由がある。

それぞれの抱える背景があるからそうなっていくんです。遺品整理のご家族のことだったりとか、単純に泣けると思います。切ない気持ちになったり温かい気持ちになったり、1年のたまった涙を放出していただいて、すっきり新年を迎えていただきたいと思います」とイッキ見を呼びかけていた。

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