落語家の三遊亭好楽と弟子の錦笑亭満堂が22日、都内で舞台「ウチの師匠がつまらない」(来年1月16~25日まで、東京・池袋シアターグリーン)の取材会を行った。

 満堂が師匠・好楽とのエピソードをしたためた同名エッセー集を舞台化。

満堂役を渡辺裕太が、好楽役を佐藤正宏が演じる。満堂と好楽は舞台に出演しないが、満堂はプロデューサーに名を連ね、好楽はアフタートークに登場する(4公演)。

 満堂にとって舞台化は、想定外だった。「1年ほど前に劇団バスルキッチンさんから舞台化のお話をいただき、『正気かな?』と思いました」と苦笑い。自身は同作で本名「末高斗夢」名義でプロデューサーデビューを飾る。「(好楽と劇団の)間に入って何かあったときに矢面になれるように、責任をとれるように、と。今思えば、プロデューサーにならなければよかったと思っています」と本音を吐露し、会場を笑わせた。稽古は24日から。現在はプロデューサーとして、アフタートークのキャスティングや出演者からセリフの相談にも乗っていると明かした。

 一方の好楽は「本来は、本を書いた時点で破門ですけど。うちの弟子たちが怒っていました。『師匠がつまらないことを公にしたから、破門にしましょう』って」。

タイトルを自らネタにして報道陣の笑いを誘った。

 それでも、舞台化は心待ちにしている様子。満堂から受け取った同作のチラシを桂米助など落語仲間や自宅近くの商店街に配るなど、自ら宣伝活動を積極的に行っている。満堂の頭には、好楽が演技に挑戦するプランもあったようだが、アフタートークのみの出演に落ち着き、「何の役かな、と思っていましたが、アフタートークで済んでホッとしています」と笑った。

 25日の最終公演のアフタートークは、好楽を慕う笑福亭鶴瓶も登場。満堂は鶴瓶から「最終的にドラマや映画にせなあかんで」と発破をかけられたことを明かし、「この舞台が成功し、次は映像となったら面白いですけどね。そのためにも、まず、この舞台を盛り上げたい」と気合を入れた。

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