来年2月のミラノ・コルティナ五輪のスノーボード・ビッグエア(BA)、スロープスタイル(SS)で女子日本代表入りを確実にしている村瀬心椛(ここも、TOKIOインカラミ)が23日、スイスでの雪上トレーニングを終えて羽田空港に帰国し、取材に応じた。

 冬季五輪の日本女子最年少17歳でBAの銅メダルを獲得した前回北京五輪と同じように、2度目の大舞台に向けて事前に一人、スノーボードと向き合う時間を作った。

約2週間、滑り込み「五輪の調整として練習して、すごい良かった。SSの練習ということもあって、3つキッカー(ジャンプ台)があったので(技を)つなげられるようにしたり、難易度の高い技を中心に練習をしました。(大会で)忙しいまま五輪に向かうのではなく、自分で調整しながらという方がいいと思いました」と21歳のエースは、充実の練習が積めた様子で話した。

 北京五輪でメダリストとなり、日本のエースとして闘ってきた約4年間。3月の世界選手権ではBAで金、SSで日本勢最高位の銀メダルを獲得し、着実に進化を見せてきた。「自分が思っている以上に上を行けていると思っている。技の進化も4年前とは全然違うので」と胸を張る。11月の欧州合宿では横4回転半の超大技を成功させ、2度目の五輪に向けても武器の1つになってきそうだ。

 BAとSSの2冠に期待がかかる五輪シーズンの今季は、BAのW杯2戦でともに6位と表彰台には届いていないが、他の出場選手が出していない横4回転の大技に挑むなど、課題を持って取り組んできた。「攻めることができたのはすごく大きいこと。北京の時はメダルを取ることができたら、すごい注目していただけることを本当に実感させられた。格好いい滑りとよく言うけど、(普段スノーボードを見ない)一般の方にも『心椛ちゃんだけなんか違うよね』という印象に残る滑りをしたいと思います」と唯一無二の滑りをして、表彰台のてっぺんを目指していく。

編集部おすすめ