日本相撲協会の財団法人設立100周年記念式典が23日、東京・両国国技館で行われ、協会員を含めて約800人が出席した。春日山親方(元関脇・勢)による記念甚句に始まり、100周年を振り返る映像などが流され、八角理事長(元横綱・北勝海)や豊昇龍、大の里の両横綱、琴桜、安青錦の両大関らによる鏡開きが行われた。

 八角理事長は壇上でのあいさつで「100年の歴史には幾多の試練と栄光が折り重なっております。数多くの先輩親方、協会員たちが身を削り、育て、受け継いできた力と技、相撲道の精神が今日の大相撲の伝統そのものであります」と振り返り、「我々はその大相撲の神事性や伝統文化性、様式美を今の姿のまま守り育てていくため、次の100年に向けてさらなる精進を重ねてまいります」と決意表明した。

 また、公務のため欠席となった高市早苗首相からも祝辞が寄せられた。松本洋平文部科学大臣が「土俵上で繰り広げられます力士の真剣勝負は単なる勝敗を超え、礼節、努力、忍耐といった日本人の精神を体現し、多くの国民に感動と勇気を与えてこられました」などと代読。「これからの100年に向けて、さらに国民に愛され、世界からも敬意を集める存在であり続けることを願っております」と期待の言葉が贈られた。

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