球界のスター軍団が心技体を競う「超プロ野球 ULTRA」が来年1月11日午後2時から、読売テレビ制作の全国ネットで放送される。今回からセ、パ対抗形式となった恒例イベントで、セ・リーグの“監督”を務めるのはお笑いコンビ「バッテリィズ」のエース(31)と寺家(35)。

昨年末の「M―1グランプリ」準優勝で一躍全国区となった“シンデレラ・ボーイズ”は、野球を仕事にするという、もう一つの夢もかなえた。(田中 昌宏)

 1985年にスタートした日本プロ野球選手会主催の名物行事に、2025年のお笑い界を席巻したバッテリィズが初参戦だ。

 エース「もうね、子供の頃に見てた番組。あの場にいられたことがうれしかった」

 寺家「こんな仕事をいただけるようになったか、といううれしさと、普通に『プロ野球選手すごいな』という楽しさがありました」

 エース「あのバッティングの落とすやつ(ULTRAパワフルバッティング=セ、パの打者が両サイドからティー打撃で的を打ち合うゲーム)。あれは死闘。『北斗の拳』を見てる感じでした」

 寺家「そして(西武の)甲斐野選手のバラエティー力の高さ! (広島の)森浦選手もめっちゃオモロかった。静かな感じやのに、全然歯に衣着せへん」

 投手と捕手で「バッテリィズ」。野球に関わる仕事も急増した。

 エース「甲子園のマウンド(10月16日のクライマックスシリーズ最終S第2戦のファーストピッチセレモニー)で投げられた。阪神ファンなんで最高でした」

 寺家「僕は最初に(吉本興業大阪の)芸人で草野球チームをつくった時に『草野球が仕事になったらいいな。でも、そんなん無理か』と思ってたんです。それが東京で草野球チーム(東京スカパー!ホンキッキーズ)をつくらせてもらって、メンバーに(元ソフトバンクの)内川(聖一)さん、(元ヤクルト監督の)真中(満)さんがいる。

今年1年はホンマ、夢とも思ってなかった夢もかなっていく感じでした」

 今年はたくろうの優勝で幕を閉じたM―1グランプリ。昨年の準優勝コンビは「不参加」という道を選んだ。

 寺家「M―1に挑戦するにあたってテレビ(の仕事)を絞るというのは、よく聞く話。実際、ヤーレンズさんとか令和ロマンとかに聞いても『M―1出るって決めてるから、テレビは断ってる』という流れになってきている。僕らも最初はもちろん出るつもりやったんですけど、こんなに忙しくさせてもらって『準優勝でも売れるんや』っていうのがあった。それが昔から見ていて好きやったM―1(のあるべき姿)。『ネタの分テレビ(の仕事)どうする?』とかなしで、全ブリで頑張ってみようっていうのがありました」

 エース「僕もテレビにいっぱい出たいからM―1を頑張ってたということもありました。だからありがたいことに、僕の中でM―1での目標は一つ果たせたと思ってます。今年は(明石家)さんま師匠と一緒に仕事できたのがうれしかった」

 “売れっ子”になった現在の2人は最後に、“準優勝前夜”の1年前の自身と、同様に頑張る世の人々へエールを送った。

 寺家「『もうちょっと頑張れば夢かなうぞ』。いろんなところで頑張ってはる人がいると思うんですけど、もうちょっと、もうちょっと、もうちょっと頑張ろうの繰り返しだと思います」

 エース「僕は真逆です。『そのままでいけよ』。

何をやっても正解なんかない。何も考えるなと。まあ僕は何も考えてないんですけど」

 ◆バッテリィズ エース(ツッコミ)=1994年11月2日、大阪市西成区出身の31歳。寺家(ボケ)=1990年8月7日、三重・津市出身の35歳。ともにNSC大阪校36期。同じ草野球チームの「バッテリー」という縁から2017年コンビ結成。24年「M―1グランプリ」準優勝でブレイク。今年4月から東京所属。

 ◆見どころ 今回からセ、パ対抗形式となった。12球団から野手、投手1人ずつ計24選手が参戦。エースも興奮した「ULTRAパワフルバッティング」には、セ首位打者&最高出塁率の広島・小園らが登場する。18・44メートル先で右から左に動く的を次々と投球で射抜く「ULTRAターゲットピッチ」には巨人・船迫らが挑んだ。

MCは爆笑問題、フリーの鷲見玲奈アナウンサー

 〇…女性7人組アイドルグループ「CANDY TUNE」も「―ULTRA」に出演。プロ野球選手と「倍倍FIGHT!」をパフォーマンスするなどして盛り上げた。7人は現在、大阪・キタの「梅田バッティングドーム」に設置されている「きゃんちゅー打席」で日替わりの投球映像を披露中(来年1月11日まで)。投球フォーム収録時には、メンバー全員が「自分のフォームが一番キレイ」と自画自賛したとのこと。

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