日本相撲協会の財団法人設立100周年記念式典が23日、東京・両国国技館で開かれ、各界から約800人が出席した。節目の年に昇進を果たした横綱・大の里(25)=二所ノ関=は「横綱としてこういう式典に出るのは本当にうれしいし、光栄」と感慨に浸った。

 第75代横綱にとって、歴史の重みをかみしめる1日となった。冒頭で約10分間、歴代横綱の映像が上映され「本当に長い歴史があって今の大相撲がある」と実感した。相撲博物館が所蔵する約250点の貴重な品々を展示した記念展が開かれた大広間にも足を運んだ。報道で開催を知り「行きたいと思っていた」。自身を含む歴代36人の横綱の三つぞろいの化粧まわしなどを「不思議な感覚。昔の横綱の三つぞろいはまた今と違う形でかっこいいなと思った」と興味深そうに見て回った。

 協会を代表して八角理事長や豊昇龍、両大関の琴桜、安青錦と鏡開きにも参加した。「100年続いた大相撲を横綱として、しっかり盛り上げられるように頑張っていきたい」。最高位として角界を引っ張り、次の100年へバトンをつないでいく。(林 直史)

 〇…式典では八角理事長(元横綱・北勝海)が「100年の歴史には幾多の試練と栄光が折り重なっている。今の姿のまま守り育てていくため、次の100年に向けて、さらなる精進を重ねていく」と決意表明した。公務により欠席した高市早苗首相は祝辞を寄せ、松本洋平文部科学相が代読。

横綱・豊昇龍(26)=立浪=は式典後に「責任が重い。頑張るしかない」と奮い立っていた。

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