巨人のドラフト4位・皆川(みなかわ)岳飛外野手(22)=中大=が24日、出身の群馬・館林市役所を訪問し“不屈のG魂”の継承を誓った。同市は1936年に東京巨人軍が9日間の地獄キャンプを行い、プロ野球初年度優勝の礎を築いた地として知られている。
戦国東都を生き抜いた精悍(せいかん)な表情が一層、引き締まった。館林市の多田市長から次々と期待の言葉をかけられた皆川は「今まで以上に厳しい世界。しっかりと体を鍛え直して、いち早く1軍で活躍できるように」と自覚をにじませた。「分福茶釜」の舞台である茂林寺の近くで生まれ育ち、中大で史上25人目のリーグ通算100安打。走攻守そろう即戦力の期待がかかっていることは十分、理解している。
巨人が球界の盟主として“産声”を上げた地で、初のG戦士が誕生だ。前身の東京巨人軍は1936年9月5日から9日間、館林市の分福球場(現在は関東学園大グラウンド)でキャンプを実施。沢村栄治、スタルヒンら18選手が参加した。朝から午後8時以降まで続く練習は「茂林寺の1000本ノック」と語り継がれている。直後の秋季大会優勝につなげ、プロ野球初代王者についた。JR館林駅前には「不屈のG魂誕生の地」と刻まれた石碑が設置されている。
大先輩たちのように、皆川も寸暇を惜しんで野球に打ち込む覚悟だ。帰郷後も毎日トレーニングを続けており「小学校の時から練習は好きです」と即答。大股開きで低めの球を打った姿勢をキープする“阿部式ティー”と同様のメニューも経験済みだ。4年の前期で中大卒業の単位はクリアし、本業専念に向けた視界は良好だ。阿部監督が「地獄」と予告した春季キャンプを乗り越える準備はできている。
来年1月7日に入寮予定。これまでに球団の大卒新人野手で2001年阿部慎之助以来の開幕スタメンを掲げているが、さらなる大志も抱く。「いずれはWBCであったり、世界で日の丸を背負って戦える選手になりたい」。球団史に名を残す選手へ、不屈の挑戦が始まる。(内田 拓希)
◆1936年の館林と巨人 9月5日から13日までの9日間、米遠征直後でチームが内紛状態だったのを受けて、当時の藤本定義監督がチームを一つにしようと、群馬・館林市の分福球場でキャンプを実施。沢村栄治ら主力選手を集め、1000本ノックなどで徹底的に鍛え上げた。チームはプロ野球初年度となった同年に初優勝を勝ち取った。










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