巨人の石塚裕惺内野手(19)が26日、母校の花咲徳栄で自主トレを行い、来季のブレイクに向け決意を新たにした。3月の卒業式以来に母校を訪問し、約4時間汗を流して原点回帰。

懐かしさとともに、充実感をにじませた。

 1年の報告を兼ねて恩師の岩井隆監督(55)、在学当時の担任の先生らにあいさつ回り。「僕の記事を見てくれて、応援してくれているんだなと感じました。今季は2軍での記事が多かったので、来季は1軍で活躍している記事をたくさん見てもらえるように」と気を引き締めた。その後はティー打撃、キャッチボールなどに取り組み「こんなボールを使っていたな…」と、高校時代の記憶に浸った。

 母校の花咲徳栄はオリックスの若月、日本ハムの野村ら近年多くのプロ野球選手を輩出。この日も7歳年上の西武・西川が訪問しており、練習をともにした。西川は8年目の今季、主に1番打者としてブレイク。初めて規定打席に到達し、2割6分4厘、10本塁打、リーグ3位の25盗塁をマークし、ゴールデン・グラブ賞も獲得した。

 先輩との時間は貴重だった。西川は、普段の練習では試合とは重さや形が違うバットをあえて使用するなど、細かい工夫を凝らしているという。石塚も今季、引退した長野久義さんから若い頃はあえて扱いづらいバットを使っていたと聞き、シーズン途中から25グラム重い895グラムのバットを使うようになった。

「長野さんが言っていた重いバットに通じるところもあると思いますし、取り入れてみるのもいいかな」。短い時間の会話にも多くのヒントがあった。

 練習で見せる先輩の雰囲気に圧倒された。「打っている時に集中している姿を見て、『これか』となった。僕も少しでもメリハリを持ってやるんだよというところを下(の世代)に伝えていけるように」と決意。先輩から刺激を受け、2年目に花を咲かせる。(臼井 恭香)

編集部おすすめ