◆プロボクシング「THE RING V:ナイト・オブ・ザ・サムライ」 ▽WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 4団体統一王者・井上尚弥―アラン・ピカソ

 【リヤド(サウジアラビア)27日=勝田成紀】メインイベントに登場した世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、挑戦者のWBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=を3―0の大差判定で下した。自身が持つ史上最多記録を更新する6度目の4団体統一王座防衛(WBC・WBOは7度目、WBA・IBFは6度目)に成功。

統一王座の年間4度防衛は1976年の元ヘビー級王者ムハマド・アリ(米国)以来。4団体統一王者としては史上初の快挙となった。

 尚弥は今年4戦して4本のベルトを守り抜いた。昨年のクリスマスイブに防衛戦が予定されていたが、挑戦者の負傷で1か月延期され、さらに再負傷で2週間前に対戦相手が変更されるも、1月24日の試合では意に介さず4回KO勝利を収めた。5月は米ラスベガスの舞台に立ち、ダウンを奪われながらも8回TKO勝ち。世界戦KO勝利数を23とし、伝説の世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)を超えて歴代単独最多となった。

 9月には名古屋で「キャリア最大の強敵」WBA同級暫定王者アフマダリエフを3―0の判定で下し、史上単独最多の4団体統一王座5度目の防衛に成功。世界戦26連勝でジョー・ルイス、元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(ともに米国)と並んだ。

 リング上のインタビューでは「少し疲れました。休みたい」としたものの、数々の記録と強さを誇示した1年を最高の形で締めくくった。

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