オリックスの岸田護監督(44)が27日、山下舜平大投手(23)の「制限解除」を構想した。開幕前に成長過程による腰の不調を発症し、4試合で1勝に終わった来季6年目右腕。

「ローテーションを守って投げ続けてくれたら、そりゃすごく戦力がプラスになる」と初のシーズン完走を求めた。

 山下は9勝(3敗)を挙げて新人王に輝いた23年8月、翌年10月に第三腰椎分離症との診断。シーズン中には「もう行ける、投げさせてください」と懇願していたが、「3年連続、腰のことで不安もあった。繰り返していたので」と指揮官の判断もあり、復帰は9月にずれ込んだ。「来年は1年間、投げることが目標」と自らに言い聞かせ、今月中からは3日間、前スポーツ長官の室伏広治氏のもとでトレーニング。腰や股関節周辺、体幹を鍛え、けがに負けない体の土台をつくった。

 岸田監督は「もう大丈夫でしょう。完全によくなったと思う。思う存分やってくれたら」と期待する。エース宮城や今季11勝を挙げた九里、成長著しい曽谷、中継ぎから再転向する山岡、田嶋、エスピノーザらが形成する先発陣に、161キロ右腕が君臨し続ければさらに充実。「完全体」の舜平大が覇権奪回のカギを握る。(南部 俊太)

編集部おすすめ