全国高校サッカー選手権の北海道代表・北海が27日、1回戦(29日)の大津(熊本)戦を控え、千葉県内で調整練習を行った。父・慎之助さんがOBだったこともあり北海に進学したMF新岡醒茄(せな、3年)は、自身最初で最後の全国選手権へ気合十分。

「3年間を振り返ると本当につらいことが圧倒的に多かった。助けてもらったり、この3年生36人だったからここまで来られたので」とベンチ入りできない仲間の分も奮闘を誓った。

 父は高校入学後にサッカーからホッケーに転向し、1994年の全国高校総体で4強入りを果たした。初戦から今年の全国高校総体準Vという難敵との対戦になるが「自分たちの代で全国で勝つと決めたので。絶対に実現して男を上げて、応援してくれる父を喜ばせたい」と父の実績に迫る旋風を見せにいく。

 道大会では24だった背番号は16に変わった。「サッカーをして初めてもらった番号だったので。北海に来たときの気持ちを忘れずにプレーできたら」。島谷制勝監督(56)が「努力の男」と評価する新岡が、初心に帰って臨む大一番へ「ひたむきに走ってボールを追っていきたい」と声を大にした。(砂田 秀人)

編集部おすすめ