年末恒例のスポーツ報知が選ぶ「裏流行語大賞」は、今年も放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏とともに選考を行った。デーブ氏は「今年は悲惨な事件が少なく、よい年だった」と評価しつつ「最近下ネタは受けないからねぇ」と昨今のコンプライアンス事情に悩む一幕も。

苦心を重ねながら、2025年の話題を絞り出した。(構成・樋口 智城)

 〈1〉クマ急増・パンダゼロ

 今年はクマ被害が急増。死亡者は13人にのぼり、全国の人的被害、出没数、捕獲数も過去最多となった。一方、クマ科の人気者であるジャイアントパンダは、6月に和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」で暮らしていた全4頭が中国へ帰国。上野動物園の2頭も来年1月の返還が決まり、国内のパンダは約50年ぶりにゼロとなった。

 清水寺の「今年の漢字」に「熊」が選ばれていましたね。毎年コレといった文字がなく「金」とかでごまかしてましたけど、具体的なものが書けてホッとしているんじゃないでしょうか。ただクマはちゃかせない。亡くなった方もいますから。

 ところで、そもそも「パンダ外交」って成り立っているんですかね。普通は「プレゼント」なのに、こっちが金払った上に後で返せって…。海外繁殖例は少ないんだから、中国側が教えてくださいって言ってもいいくらい。

名前も、もう中国的な「香香(シャンシャン)」みたいな2文字じゃなくていいんじゃない?

 ꜗ〈2〉トランプ平和賞

 かねてノーベル平和賞を渇望し、各国からの推薦を求めているトランプ米大統領。そのトランプ氏に対し国際サッカー連盟(FIFA)は、平和や世界の団結に向けて行動した功績を表彰するために新設した「FIFA平和賞」を授賞した。12月5日のサッカーW杯組み合わせ抽選会ではセレモニーなどが行われ、開会から2時間半後にようやく抽選がスタートする事態に。

 トランプさんにFIFA平和賞…。利権のカンヅメ的団体がゴマすりまくって、急きょ作った感じが漂っていて素晴らしい。これぞ外交です。

 やっつけで製作したっぽいあのトロフィー、趣味が悪過ぎて逆にビックリ。趣味の悪さでは右に出る者がいないトランプさんですら「趣味悪いから返す」ってなりそう。本人もメラニア夫人も興味なさそうだし。

 大統領再任以来、常にいろいろな場所で、さまざまな面白いことを言っているトランプさん。ツッコめる言葉は200くらいあるんですが、ヘンな意図とかヘンなトロフィーとかを上乗せされると、がぜん取り上げたくなりますよね。

 〈3〉チラ見せ&ラブホ密会

 5月の静岡県伊東市長選で当選した田久保真紀氏に7月、「東洋大卒」という経歴の詐称疑惑が勃発(後に除籍が判明)。

市議会議長に“卒業証書”を「19・2秒ほど見ていただいた」との発言も話題となった。9月には群馬県前橋市長の小川晶氏が男性職員とラブホテルに入ったことを「会合」と説明して炎上後に辞任する騒動も起きた。

 「チラ見せ」でおなじみの田久保さん、今月の市長選で落選しましたね。今後ですか? 通常だとTOKYO MXの堀潤さんの番組に出た後にホリプロ入りして、「5時に夢中!」に出演。TBSの「サンジャポ」でフィニッシュできればいいですね。

 「ラブホ密会」の小川さんは1月に選挙ですか。市長になれなかったら、田久保さんと2人セットで吉本入りをおすすめします。M―1もありますし。騒動後は知名度を生かすのが良いでしょう。

 「チラ見せ」をネットで検索すると、セクシー系のサイトが引っかかるから困っちゃう。「ラブホ密会」も同じ。まぁ似たような騒動ですが、下ネタは世間で受けなくなってきているんで、惜しくも3位です。

 【番外編】長嶋茂雄さん

 野球界の不世出のスターが6月3日に肺炎のため都内の病院で死去。11月21日にはお別れの会が東京ドームにて執り行われ、3万2400人が故人をしのんだ。

 大好きで、自分にとっても特別な存在でしたよ。番組の打ち上げで中華料理店に行った時に、長嶋さんにメニューを決めてもらおうと頼んだら10分くらい『うーん』って言ったきりで…。長嶋さんが主役だから「じゃあ私が」とか誰も言えない。もう参っちゃった。

 ヤクルト・村上宗隆選手のホワイトソックス入り、決まりましたね。「ムネと呼んでください」と言ってたのを聞いて、FA宣言した清原(和博氏)への長嶋さんのセリフ「僕のムネに飛び込んでおいで」を思い出しました。シカゴは僕の出身地。食が充実していて、ステーキ、ホットドッグがうまい。ホワイトソックスは1919年に「ブラックソックス事件」というチームぐるみの八百長があったんです。つまり、チームワークは最高です…。

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