5人組のビジュアル系ロックバンド「DIR EN GREY」(ディル・アン・グレイ)が27日、米国のAIテクノロジー企業「Cifer Studio(サイファー・スタジオ)」とのパートナーシップを発表した。

 Cifer社はアーティストの権利保護を核としたAIインフラを構築する米国の企業。

従来の「AIによる無断学習」に異を唱え、クリエイターの著作権や知的財産、さらには創作活動の完全性を保護することを目的としている。

 DIR―は1997年結成。映像を駆使した世界観で日本のみならず海外でも熱狂的な支持を得ている。今年4月は5年半ぶりのアメリカ単独公演を成功させたばかりだ。

 Cifer社は世界中のアーティストを調査する中でDIR―の持つ一貫したセンスと、芸術に対する妥協のない姿勢」に着目。クリエイティブの独立性を重んじる両者の価値観が一致し、今回の提携に至ったという。具体的な内容としては、DIR―の音楽およびビジュアル素材を高度なAI技術で解析・活用し、新たな表現形態の模索を行う。

 DIR―のギタリスト・薫は「AIディルアングレイvsディルアングレイとかなったら面白いですね」と歓迎する。

 今後は共同研究と開発を段階的に進めていく予定で、来年には、今回の成果を反映したアーティスト向けのシステムやツールの第一弾が公開される見通しだ。

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