東京都日野市の多摩動物公園で28日午前、飼育しているヨーロッパオオカミが脱走しているのを飼育員が見つけた。同園によると、午後2時20分ごろ、園内で捕獲した。

 園によると、午前9時半の開園後に、飼育員が一般客も利用する通路でオオカミを見たという。その後、園内のやぶの中にいる姿が確認され、捕獲を試みていた。

 脱走発覚時に園内にいた客は、係員らが建物や広場に避難させ、新規の入園を一時取りやめ。その後、臨時休園とした。けが人の情報はないという。

 ヨーロッパオオカミは名前の通りヨーロッパやロシア、シベリアに分布するオオカミ。体長105~160センチ、体高は72~85センチで、体重は32~80キロ。雌は雄より体格が小さく、2~20頭の群れで生活する。シカやイノシシ、ウサギなどのほか、魚や両生類などの小動物も食べるという。

 国内では同園のみが飼育を行っており、ホームページによると、現在はスイ(雌)、カヨラン(雄)の2頭が生活している。園内の西側に位置する「アジアの平原」のエリアで、野生馬のモウコノウマなどと共に観覧ができる。

編集部おすすめ