◆スピードスケート 全日本選手権兼ミラノ・コルティナ五輪代表選考会 最終日(28日、長野市エムウェーブ)

 男子で五輪2大会連続出場の一戸誠太郎(ANA)が今季限りでの現役引退を表明した。6位だった男子1万メートルのレース後、3大会連続の五輪出場を逃したことを受けて明らかにした。

 一戸は初出場の2018年平昌五輪は男子5000メートルで9位、男子団体追い抜きで5位。22年北京五輪は3種目に出場し、1500メートルで10位、5000メートルで12位、マススタート8位だった。また、20年世界選手権で銅メダルを獲得するなど中長距離で活躍した。

 思い出のレースには山形中央高の同級生のウイリアムソン師円と激しく代表を争い、国内最高記録で北京五輪代表をつかんだ21年の全日本選手権男子5000メートルを挙げた。「パシュート(の日本の出場枠)を落として、メンタル的にスケートやってる価値がないと思うぐらい追い詰められてかなりきつかったけど、そのレースで吹っ切れた」と振り返った。

 今季中は現役を続ける意向だ。「引退レースは面白くしたい。自分の中ではワンピ(レーシングスーツ)にお世話になった人の名前を書いて滑ろうかなと。少しでも関わった人に恩返しできたらいいなと思っている」と語った。

編集部おすすめ