漫才頂上決戦「M-1グランプリ2025」の裏側に密着したテレビ朝日系「M-1グランプリ2025 アナザーストーリー」が28日に放送され、王者となったお笑いコンビ「たくろう」に、カメラが迫った。

 ボケの赤木裕とツッコミのきむらバンドで2016年に結成。

1年先輩のきむらが「この人となら何か人と違うことをやれるんじゃないかという期待感がふくらんで」猛アタックをかけた。初めて挑んだM-1で3回戦進出、2年目に早くも準決勝進出を果たしたが、そこから、1回戦でタイムオーバーで打ち切り敗退になるなど低迷。

 「ネタ飛ばしてヘラヘラしてた時とかは(きむらに)怒られて、『もう解散』とかも言われましたね」と赤木。「それは断ったというか、不安すぎて、解散してゼロになったらどうしようもない、どうやって生きていけばいいのって」と解散の危機があったことを明かし、「右肩下がりやったんで、仕事量も給料もマジでヤバいという状態」と振り返った。

 そんなどん底の状態で取り組んだネタ作りの中で生まれたのが、決勝でも披露した「リングアナ」のネタ。長い時は10時間を超えるネタ合わせを繰り返した。赤木は「ほんまに(きむらが)我慢してくれたから、なんとかつないでこれた『たくろう』という命やったんで、ほんま(相方が)きむらさんでよかったですね」と話した。

 王者となった今、「まだ慣れてないんで、どういう姿であるべきかも正直、ぼやけてるんですけど」ときむら。赤木は「M-1がなかったら、とうに終わってた可能性があるので、ほんまに救いの一手やったんで。これで漫才師として名乗れるなという。ほんまに助かったな」としみじみ。

 「衣装とかも安っぽすぎますもんね。

これ、塚本の商店街で77%オフで買ったやつ」と赤木がおなじみの茶色の柄シャツについて語ると、「僕が誕生日に買ってあげたやつですね」ときむら。10年くらい着ているという。

 今後について赤木は「こうなったらもう気を引き締めて、もう一個重厚感のあることをやって」と話した。

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