◆第104回全国高校サッカー選手権▽1回戦 聖和学園3(宮城)―0那覇西(沖縄)(29日・味の素フィールド西が丘)

 聖和学園(宮城)は那覇西(沖縄)に3―0で勝利し、2回戦に駒を進めた。前半はスコアレスで折り返すが、後半7分にDF遠藤壮流(3年)がCKから先制点を獲得。

同22分にMF小杉唯斗(3年)が貴重な追加点を決めると、試合終了間際にはDF川上壱也(3年)が3点目を沈め、試合を決定づけた。

 大会直前には部内でインフルエンザがはやり、調整に苦労。しかし、その中でも勝利を収め、加見成司監督(53)は「初戦の難しさがある中で、体がよく動いていて、キレもあった。いい時間に点数が入って良かった」と振り返った。

 聖和学園は県大会決勝で仙台育英に敗れたが、優勝した仙台育英のサッカー部内で「構造的いじめ」があったとして、先月12日に出場辞退が発表。不祥事による出場辞退は、大会史上初となった。聖和学園についても、8月下旬から9月にかけての夏休み期間中、複数のサッカー部員が飲酒や喫煙をしていたことが判明したが、同21日に大会出場の打診を承諾。異例な形での出場となっていた。

 加見監督は「ちょうど(県大会が)終わってからプリンスリーグが2試合あったので、全く何もやっていない0からもう1回という感じではなかった。練習量はだいぶ落ちまして、コンディションを上げるのにだいぶ時間がかかった」と回顧。SNSでも様々な意見が飛び交ったが「一切そういう情報は自分の目にも耳にも入れないようにした。この子たちと一緒にサッカーをできる時間をもらった。

その時間を大切にしようとみんなで話してきた」と語った。

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