◆第104回全国高校サッカー選手権 1回戦 浜松開誠館(静岡)2―0九州文化学園(長崎)(29日・U等々力)

 初出場の九州文化学園は、浜松開誠館に0―2で敗れた。浜松開誠館MF宗像玲瑠(むなかた・れいる、2年)に前半のうちに2得点を許し、屈した。

浜松開誠館は選手権初勝利を挙げた。

 九州文化学園はサッカー部創設から実質7年目。元Jリーガーで金髪の有光亮太氏(福岡、長崎でFWでプレー)はニット帽姿で指揮を執った。2019年に監督に就任した有光氏の下、同好会からスタートし、徐々に力を付けた。長崎県大会では、準々決勝で全国選手権6度Vの国見を2―2からPK戦の末破るなど、勢いに乗り、激戦区を初制覇し初の全国切符をつかんだ。

 初の大舞台では前半の2失点が重くのしかかった。指揮官は試合後、「1点も取れなかったというのが一番悔しい。前半はたくさんのチャンスがあったが、決めきれなかった。(逆に決めてきた)相手の質に驚かされた」と悔しそうに話した。

 それでも「持っているものは100%出せた」とし、「勇気を持ってプレーしてくれた選手を誇りに思う」とたたえた。初の全国の舞台に「試合までが長かった(笑い)。たくさんのいろんな経験をさせてもらったが、東京に来てからはあっという間。

この80分は短く感じた。これだけたくさんのお客さんが来てくれる中でプレーできる選手たちはうらやましい。本当に改めて素晴らしい大会だなと思った」と振り返った。

 全国で勝つ難しさを「自分たちは初出場だが、(相手が)映像を見て、情報はどこにでも転がっている時代。勝つのは容易ではないイメージ」と語った。来年以降に向け「質の部分(を高めたい)。とくに(大きく)変える部分はないが、質。守備の部分、技術的にも、精神的にも成長しないといけない」とチームに言い聞かせるように話した。

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