長嶋茂雄さんは画家でもあった。スポーツ報知で連載した「ありがとうミスター」から長嶋さんの秘話を紹介する。
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2001年、長嶋茂雄さんは、スポーツ報知が主催した世界中の著名人の芸術作品を集めた展覧会「ザ・ワールドセレブリティーズ アートフェア2001」に一枚の油絵を出品した。「新世紀生命富士(しんせいきいのちふじ)」と題されたその作品に、共作として取り組んだのが洋画家の絹谷幸二さん。悪性リンパ腫のため、8月1日に82歳で亡くなる直前に語った「画家・長嶋茂雄」の表情とは―。(構成・高柳 哲人)
真っ赤に輝く太陽と、中央に堂々とそびえ立つ富士山。38・2×45・7センチのキャンバスに描かれた作品は、長嶋さんの現役時代の豪快なプレーをほうふつさせ、タイトル通り生命に満ちあふれている。合作のテーマが決まった時の記憶が、絹谷さんにはハッキリ残っていた。
「箱根カントリー(倶楽部)でゴルフを一緒にプレーする中で、自然と決まりました。グリーンの場面と二人の人生の象徴、目指すものとして富士山と太陽を描くことになりました」。絹谷さんのアトリエで約3週間をかけて描き上げる中で目にしたのは、画家にはない大胆さと勢いだった。
「バットを振ってヘルメットを格好良く落とすパフォーマンスをするように、絵を描く時も思い切りが良く、ポーズが決まっている。彼らしい所作は長嶋さんならではでした。テクニックにこだわらず、前のめりで明るい制作意欲が感じられました」。
出会いは1980年代の終わりごろ。あるスポーツイベントでテレビ局の人に紹介された。「会った瞬間、長嶋さんの方から『やあ絹谷さん、私、あなたのファンなんです』と言われて驚きました」。実は学生時代から絵が大好きで、絹谷さんの師匠である洋画家・林武さん(75年死去)のアトリエを訪れたこともあったという。
不思議な縁に「奈良生まれの阪神ファンだったのに、その一言で巨人ファンになってしまった」と魅了された。その後交流を深め、99年には長嶋さんが選考委員を務めた、社会貢献活動を続けるプロ野球関係者に贈られる「ゴールデンスピリット賞」(報知新聞社制定)の受賞者トロフィーを制作。「第1回目(の受賞者)の松井秀喜さんをはじめ、ダルビッシュ有投手、吉田正尚さんら、そうそうたるメンバーに授賞式を通じて応援できたことは大変ありがたかった」と振り返った。
長嶋さんは、さまざまな場所で「自分は絹谷さんの弟子」と話していた。あのミスターに「師匠」と言われることを、どう感じていたのだろうか。
「絵の手ほどきをしたのでそう言っているけれど、お互いに尊敬し合い、いろんな分野においてアドバイスをし合いました。長嶋さんは相手の意見を否定せず、尊重して取り入れていく人でした」。
訃報(ふほう)を聞いた時に最初に思い出したのは、21年に文化勲章を一緒に受章した時の親授式だったという。「生きてきた世界は違うけど、それぞれの分野で前向きに頑張っていて、同時に文化勲章を受けたのは、この上ない喜びでした。宮中に参内した時には、自然に長嶋さんの車いすを私が押して、二人で陛下の前で勲章をもらうことができて、本当に幸せでした」。強い絆で結ばれた“師弟”は、今ごろ雲の上から見下ろした富士山の絵を描くために、共に筆を執っているのだろうか。
◇このインタビューは7月29日にメールで行い、ご遺族の了解を得て8月8日にスポーツ報知に掲載されたものです。
◆絹谷 幸二(きぬたに・こうじ)1943年1月24日、奈良市出身。東京芸大卒業後にイタリアに留学。74年、「アンセルモ氏の肖像」で当時史上最年少で安井賞を受賞。93年、東京芸大教授に就任。

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