石破茂前首相が、就職したかった会社を実名で告白した。大学生当時、議員だった父親から「この馬鹿者」と一蹴されてしまった過去を明かした。

 実業家・岸谷蘭丸のインスタグラムに登場。岸谷は連日、石破氏と料理しながら対談する動画を公開している。

 この日は、「【石橋茂】奥さんのために鉄道会社を諦めたって本当!?」と題した動画をアップ。まずは奥様との出会いについて岸谷が聞くと、石破氏は「慶応大学法学部法律学科」と答え、自分からアプローチしたのかと問われると「もちろんその逆はありえないです」と言って笑わせた。

 岸谷が「噂によると、奥様と結婚したかったから本当に行きたかった鉄道をあきらめて?」と聞くと、石破氏は「全然誤認です」と否定。そこから就職活動の話題になった。

 石破氏が大学3、4年生のころ、父親は参議院議員だった。「お前、どこ行きたいんだ、って。政治家になる気はあるか、って。全然ないっ言って。じゃあとこ行きたいんだって」。父親に聞かれた石破氏は「もちろん国鉄ですって言ったんだよね。

日本国有鉄道。うちの父親はその頃、参議院運輸委員会の理事をやってて。『お前な、あれそのうち潰れるぞ。潰れる会社に入るバカどこにいるんだ』」と言われてしまったという。

 石破氏は「鉄道がだめなら飛行機だ、って。全日空って言ったんですよ。ただ、ロッキード事件って知ってる?『角栄先生にご迷惑をかけた会社に入るのか?この馬鹿者』。これがだめで」と、全日空も父親のOKが出ず。「鉄道だめ、航空会社だめ。意外と国語が好きだったので、朝日新聞かNHK。『お前は人を批判したい仕事がしたのか、この馬鹿者』」とマスコミ2社も否定されてしまったという。それを聞いた岸谷は「何を言っても馬鹿者なんですね」と笑った。

 途方に暮れる石破氏は「全部だめ。じゃあどこならいいんですか」。すると父親は「お前な、それは銀行だ。銀行というのはだな名刺1枚で大会社の社長から、年金で暮らしておられるお年寄りまで、すべての人の人生と関わり合うことができる。こんな素晴らしい仕事はないと言い始めるんだよね」と銀行を勧められた。「素直な石破青年、分かりましたと」。石破氏は慶応大卒業後、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行した。

 「当時昭和53年の話だね。三井銀行だけはそろばんができなくても入れてくれて。っていう都市伝説があった。入った日に、そろばんできなくてもいいって聞いたんですけどて聞いたら、『そろばんはできなくてもいいと言ったけど、計算機ができなくてもいいとは言わなかった』と」と会社との会話を明かし、石破氏は計算機が「全然できない」と笑った。

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