年内いっぱいで「コールドスリープ」する3人組テクノポップユニット・Perfumeが、大みそかの第76回NHK紅白歌合戦(後7時20分)で活動休止前のラストステージを迎える。過去にも多くの歌手が最後の花道に選んできた大舞台。

過去10年の紅白で華やかに去っていったミュージシャンを振り返る。

 2019年1月27日に、2020年末でのグループ活動休止を電撃発表した。そこから約2年の時間を費やして休止に向かい、12度目の出場となった20年の紅白で最後のテレビ歌唱を終えた。生配信ライブを行う東京ドームから生中継。代表曲「Happiness」など3曲をメドレーで披露した。歌手別の最高となる世帯視聴率47・2%を記録し、5人のラストステージは大きな注目を集めた。来年5月末をもって活動を終了することを発表しており、グループとして最後の出場機会となる今年の紅白は出場可否が注目され続けた。

 今年6年ぶりの出場を決めたAKB48は、過去の紅白でメンバーが巣立っていった。17年は、年内での卒業を発表していた渡辺麻友さんがうっすらと涙を浮かべて歌い切ると、マイクを床へ。山口百恵さんをほうふつさせる演出が印象的だった。また前年の16年は、島崎遥香が紅白をもってグループを卒業。この年は紅白に出演できる48人を一般投票で選ぶ「紅白選抜」という企画が行われ、本番中に異例の順位発表。

島崎は3位に輝き、アイドル活動に終止符を打った。

 21年の紅白では、年内いっぱいで乃木坂46を卒業する生田絵梨花がラストステージ。生田のピアノ伴奏によって、1~4期生まで順番に登場し全員で歌うというパフォーマンスは感動を与えた。

 22年は数多くのアーティストが節目を迎えた。紅白のステージをもって一時休養することを発表していた氷川きよしは、金色のド派手な衣装で「限界突破×サバイバー」を熱唱。歌唱後に「また必ず帰ってきます!」と宣言した通り、24年の紅白で復帰した姿は記憶に新しい。また、年内でのコンサート引退を宣言していた加山雄三や、「純烈」卒業の小田井涼平が区切りのパフォーマンスを行った。

 歌手の郷ひろみは、今年限りで紅白を勇退する。「ラスト紅白」といえば安室奈美恵さんも印象的だった。2017年に特別企画で14年ぶりに出場。翌年9月での引退を表明していた安室さんは、同局のリオ五輪中継テーマソング「Hero」を熱唱し、その年の瞬間最高視聴率となる48・4%をマークした。(数字は関東地区、ビデオリサーチ調べ)

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