阪神・畠世周投手(31)は、移籍1年目で2年ぶりのリーグ優勝に貢献した。昨年12月の現役ドラフトで巨人から加入。

レギュラーシーズンとポストシーズンで計15試合無失点と存在感を示した。来季、さらなる飛躍を目指す右腕が、新天地での日々を振り返るとともに、藤川阪神の強さを「見た」。

 前半戦は何もできなかった。でも、昨季は巨人で1登板のみ。日本シリーズまで無失点で終えられたことは自信になる。阪神は、もっとフワフワした雰囲気に外からは見えていたけど、どっしりしていた。連敗してもピリピリしない。それでいて、みんなガツガツしている。2軍で若手から「負けませんよ」と言われた時は本当に驚いた。

 当初は(旧2軍施設の)鳴尾浜で自主トレをしていたこともあり、「ジャイアンツの方が設備も整っているな」と。支給されるユニホームや帽子の数…。巨人との違いを感じることもあった。

でも、チカ(近本)、木浪、長坂、悠輔(大山)、デュープ(デュプランティエ)と同学年が5人もいて心強かった。

 今年、「楽しそう」と言われることが増えたのは金村投手コーチ(今季で退団)と出会ったから。僕は元々、ブルペンでは喜怒哀楽を出していた。試合では感情を抑えていたけど、「そのまま出せよ」と言ってくれた。いざ、出してみると盛り上がる。隠さないでいいと気づいた。個性を尊重してくれる環境があった。

 4月上旬に右手中指をけがした時は、もう厳しいと思った。新天地で「さあ行こう」のタイミングに、簡単にけがをするような場所じゃないのに…。今季は巨人ファンからヤジられるほど活躍してやろうと意気込んだけど、1登板だけ。まだ「頑張ってんな、あいつ」くらいにしか思われてない。来年はジャイアンツ戦でもっと投げて抑えて「悔しい」と思わせるような投球がしたい。

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