バドミントン 全日本総合選手権 最終日(30日、京王アリーナ東京)

 各種目の決勝が行われ、女子ダブルスで今年9月に新ペアを結成した“シダガシ”の志田千陽(28)=再春館製薬所=、五十嵐有紗(29)=BIPROGY=組が初優勝した。桜本絢子(30)=ヨネックス=、広田彩花(31)=岐阜Bluvic=組を2―1の逆転で退けた。

24年パリ五輪メダリスト同士のペアは来季へ向け、自国開催のアジア大会に照準を合わせた。混合ダブルスは、渡辺勇大(28)=J―POWER=、田口真彩(20)=ACT SAIKYO=組が初優勝した。

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 勝利の瞬間、志田は顔に手をあてて涙を流した。五十嵐が駆け寄ると2人は抱き合って喜んだ。「最後に勝ててよかった」と志田。五十嵐も「志田がパートナーでなければ優勝できなかった。感謝でいっぱい」と、お互いをたたえ合った。

 激闘だった。1ゲーム(G)ずつを奪い合って迎えた3G目、一時は最大5点リードされるも、最後は志田が7連続得点。「2人で気持ちを折らさずに戦ったのが勝ちにつながった」と腕をまくった。

 ともにパリ五輪メダリストで、今年9月に新ペアを結成したばかり。まだ4か月と日は浅いが、「守備の強化、打ち分けの練習をしてきた」と声をそろえた。

来季は、9月に自国開催のアジア大会が控える。「簡単なことではないが、1月からまた勝負していく」と志田。新たな挑戦は始まったばかりだ。(綾部 健真)

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