歌舞伎俳優の中村鴈治郎が31日、東京・歌舞伎座で行われた映画「国宝」(李相日監督)の大晦日特別上映会に出席した。

 吉田修一氏の原作執筆の段階から関わり、映画でも歌舞伎指導を担い、自身も大物歌舞伎俳優役で出演している鴈治郎は歌舞伎俳優の正装である黒紋付き姿で登場した。

公演日程と重なり、舞台あいさつなどに参加できず、「国宝」のイベントに登壇するのは初めて。「やっと一員にさせていただいた。並べることがうれしく思います」と喜んだ。

 吉沢亮横浜流星にも引けを取らない大きな拍手に迎えられ、照れ笑い。「何遍も歌舞伎座の花道を歩いてますが、まったく違う、気持ちでした。何とも、はにかむような、うれしいような、どうしていいのか分からない、小躍りしたくなる気持ち。初めて、そういう気持ちで花道を歩かせてもらって、うれしい限りです」と声を弾ませた。

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