◆第104回全国高校サッカー選手権 2回戦 神村学園(鹿児島)6―0東海学園(愛知)(31日・ニッパツ三ツ沢球技場)

 史上6校目の夏冬2冠を狙う25年度総体覇者・神村学園が、ゴールラッシュで初戦を突破した。DF中野主将(J2いわき)、MF福島(J1福岡)、FW徳村(J1町田)のJ内定者3人と、U―17W杯日本代表・DF竹野を擁するタレント軍団。

この日はFW日高元(はじめ、3年)が今大会初のハットトリック(3得点)をマークし、東海学園にシュートを打たせず、計6発の圧勝だった。

 日高は前半19分に右サイドからのドリブル突破から先制点を演出すると、同25分に右足のボレー、同33分にクロスを頭で合わせて得点。後半14分にはペナルティーエリア外から右足で技ありミドルシュートを決め「プレミアリーグの最終戦でも点を取って、シュートのイメージが良かった」とうなずいた。

 24年夏に左膝と左足中足骨を相次いで負傷し、25年春まで長期離脱した。「(気持ちが)落ちた時もあったが、親やチームメートに声をかけてもらい、ここで終わっちゃダメだ」と気持ちを奮い立たせた。25年度の総体では、決勝戦の後半アディショナルタイムに劇的な同点ゴール。選手権が近づき、得意のスピード面がさらに向上するなどグイグイ調子を上げ「試合を重ねるたびにどんどん走れるようになってきた」と手応えを得て臨んだ。「初戦を大量得点で勝てて良かった」と笑顔を取り戻し、チーム目標の初優勝へ突き進む。

 有村圭一郎監督は日高について「プレミアの終盤からずっと調子を上げてきているので、選手権は活躍するだろうと思っていた。得点もチャンスメイクも一段上にいった感じがする」と絶賛した。6発大勝にもチーム全体に対しては「気持ちよくサッカーしてもらっていいんだけど、だんだんアバウトになってきた部分が多かったので、次に向けて修正したい」と注文を忘れなかった。

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