◆第104回全国高校サッカー選手権 2回戦 日大藤沢(神奈川)2―0岡山学芸館(岡山)(31日、U等々力)

 日大藤沢(神奈川)は岡山学芸館(岡山)に2―0で勝利し、3回戦に駒を進めた。

 桜色のユニホームをまとったエースが全国の舞台で仕事を果たした。

1トップで先発した184センチのFW有川啓介(3年)は後半14分に味方のパスに抜け出すと、エリア内でファウルをもらい、PKを獲得。自らがキッカーを務めると、冷静にゴール右に沈め、ベンチに一目散に駆けた。ここで勢いは止まらず、同34分には左のCKを頭で沈めて、追加点を獲得。チームを勝利に導く2ゴールを決めた背番号9は「スコアを動かすのが自分の仕事」とうなずいた。

 2得点を決めても決して満足はしていない。前半24分には味方のパスに抜け出し決定機を迎えたが、シュートは右へ。1万3977人が集ったスタジアムの雰囲気に高揚感を覚えつつ、「変に舞い上がった部分もあった」と振り返る。そんなエースの姿を見てか、ハーフタイムには佐藤輝勝監督から「王様を気取るな。これまでもハードワークと守備をした上でゴールが生まれてきた。そこを怠るな」とゲキを飛ばされた。指揮官からの言葉を胸に、後半の爆発につなげた。

 卒業後は大学に進学する予定の有川は「自分たちが目指しているのは全国制覇で、個人として目指しているのは得点王。

(前半の決定機を)決めていかないと得点王にはなれないし、もっと次の試合から改善したい」と言葉に力を込めた。

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