巨人・阿部慎之助監督(46)がスポーツ報知の新春ロングインタビューに応じ、2026年の構想を明かした。25年は70勝69敗4分けで、優勝した阪神と15ゲーム差のリーグ3位に終わった。
巨人が変わる。逆襲を期す阿部監督は決意を胸に新年を迎えた。頂点奪取へ力強く突き進む。スローガン「前進」に思いを込めた。
「後ろを振り向いても良いことはない。反省する時はしっかり反省して、あとは前進あるのみ。みんなで前だけを向いていきたい」
打線が変わる。不動の4番・岡本がメジャー挑戦。
「3、4、5番はなるべく固定したい。難しいことはさせず、とにかく打ってくれっていう3人で。キャベッジ4番にして、3番ダルベック、5番リチャードで挟むのもいいかなと思っている。リチャードは体が頑丈だし、もっといろいろ学んだら本塁打30本打てる力はあるはず。得点圏打率の高い泉口は6番あたりを打ってくれたらいいなと」
打順別の役割を明確にする。1、2番は日本ハムからFA移籍の松本を筆頭に出塁、機動力を重視する。
「松本剛は1番で固めたい。1、2番は足を使いたい。2番は中山、佐々木、吉川、門脇、浦田あたりが候補。それで捕手の岸田や甲斐が下位にいたら相手からしたら嫌だろうし」
新オーダーの構想を明かしてきたが、あくまで現時点でのプランだ。大前提としてレギュラーは白紙。
【捕手】新主将に就任した岸田も正捕手の確約はしない。甲斐に大城、山瀬の名前も挙げ「いい意味でこちらを悩ませてほしい」。
【一、三塁】リチャード、ダルベックともに一、三塁が本職。2人がどちらを守るかは「ダルベックの守備を見てから」と流動的だ。「増田陸と荒巻も勝負」と守備位置が重なる若手の突き上げにも熱視線を送る。
【二塁】昨秋に両股関節を手術した吉川が開幕に間に合うことを願いつつ、無理はさせない。「浦田と門脇で争ってもらえれば」と吉川とともに候補に挙げた。
【遊撃】昨年、攻守で飛躍した泉口がいる中で、2年目の石塚については、まずは遊撃に挑戦させる方針を示した。その上で、石塚の遊撃以外の可能性は「あるとしたら三塁」と打撃のアピール次第で柔軟に見極める。「ルーキーもいる」とドラフト5位の小浜(沖縄電力)の名前も挙げた。
【外野】「センターは松本剛で固定したい。
競争の中で松本、キャベッジが期待通り存在感を見せて定着すれば、残りは1枠。右翼は大激戦だ。「左打者なら中山、佐々木、岡田、皆川(中大からドラフト4位入団)とか、右打者なら若林、浅野、萩尾とかで勝負になる」
この中でベテランはあえて競争枠に入れなかった。
「坂本、丸、小林の3人は特別枠としておきたい。もちろん元気で状態が良ければ出てほしいけど、彼らに頼っているようじゃ良くないので。近い将来のジャイアンツのことも考えなきゃいけない。若い選手にチャンスを与えたい」
投手も変わる。最重要課題は先発陣。
「打者は打率3割が目標ですって言ったら2割8分くらいになるもの。目標は高い方がいい。山崎には20勝を目指してほしい」
25年、やり繰りに苦しんだ先発陣をどう整備するかは大きなポイントになる。
「ローテ確定は山崎だけ。そこにウィットリー、マタ、ハワードの新外国人3人が入ってくるかもしれない。そしたら外国人枠もあるから、登録抹消しながらグルグル回していく。他はみんなで競争してもらう」
戸郷は24年まで3年連続12勝も25年は8勝に終わった。チームが前進するには必要不可欠な存在。はい上がれるか注目している。
「本人が一番悔しかったと思うし、どういう姿でキャンプに入ってくるか見たい。
積極的な先発補強もあり現状の先発候補は15人以上。サバイバルは激化した。
「育成契約だけど板東(前ソフトバンク)にも期待している。変化球を操れるから。(ドラフト1位の竹丸ら)左投手も増えて井上、森田、横川らの刺激にもなっているだろうし、いい競争をしてくれれば」
先発陣で言えば、25年はリーグ最少の2完投(赤星の完封と山崎の完投負け)。もう一度、一人で投げ切る意識を植えつけていく。
「8、9回に大勢とマルティネスがいるけど、先発は6回でいいやとか思って投げてほしくない。理想は完投というのは言っていきたい。そのために大事なのは制球力。あとはマウンド上で自分のメンタルをどうコントロールできるか」
守備面も変わる。25年はリーグワースト78失策。
「失敗を恐れて、無難にやろうとしすぎて、それが裏目に出てミスが連鎖していたような感じだった。その殻は破ってほしい。積極的なミスをしようぜ、と言っていきたい」
チームとしては、25年は優勝した阪神に8勝17敗と大きく負け越した。この課題を克服しない限り、リーグ優勝は見えてこない。
「阪神にあれだけ大敗したのは最大の反省。全てにおいて向こうが上だった。チームプレーだったり、そういう部分を徹底できなかったのも反省点。それを秋季キャンプでは重点的に練習した。何とか阪神に食らいついていきたい」
投手も野手も未完成な部分が多い。それだけ伸びしろがあるということだ。どんな逆境でも後退せず、反省を糧に一日一日、歩んでいく。その積み重ねが推進力になる。歓喜の秋に向かってひたすら前進する。
◆取材後記 スローガン「前進」にはどんな時も果敢にチャレンジしよう、との思いも込められているという。「ミスした時、それをずっと引きずるのか、反省して次やらないようにしようって前に進むかでは全然違う。どういうアプローチをしていったらいいのか考えていきたい」。阿部監督は若手の背中を押し、積極性や潜在能力を引き出す柔軟なマネジメントを思い描いていた。
25年開幕2軍だった泉口がリーグ2位の打率3割1厘、遊撃でベストナイン、ゴールデン・グラブ賞と大飛躍したことを例に挙げ「チャンスは全員にある」と新たなブレイク選手を熱望。ベテランの坂本や丸を「リスペクトしている」としながらも、あえてレギュラー争いで名前を挙げず「特別枠」と表現した部分は、一人でも多く突き抜ける若手が出てきてほしいとのメッセージに聞こえた。
各ポジションの競争について「悩むなあ」とつぶやきながら語る姿も印象的だった。もう25年のような悔しい思いはしたくない。チームが生まれ変わるために固定観念を捨て、あらゆる可能性を模索していることが伝わってきた。(巨人担当キャップ・片岡 優帆)










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