大相撲の大関・琴桜(28)=佐渡ケ嶽=が31日、千葉・松戸市の部屋で、2025年最後の稽古を行った。横綱昇進を目指した初場所で負け越し、右膝を負傷するなど苦しんだ1年を総括。

26年の巻き返しへ「向き合うべきは自分の相撲」と覚悟を口にした。

 大みそかでも琴桜は普段と変わらず、精力的に体を動かした。同じ相手と相撲を取る三番稽古では、25年9月の秋場所で痛めた右膝の状態を確かめながら、部屋の幕内・琴勝峰(26)、十両・琴栄峰(22)を指名して計6番。「いろいろ自分の中で試しながら。しっかり場所に合わせていければ」と話した。稽古後は部屋の力士全員で土俵を囲み、最後は自身の一本締めの音頭で、2025年を締めた。年の瀬を感じる瞬間を問われると「世間的には年末でも、相撲取りに(年末年始)はない」と、浮かれた様子はなかった。

 2025年は苦しい1年だった。1月の初場所では綱取りに挑むも5勝10敗で負け越し。9月の秋場所では13日目の取組で右膝を負傷して途中休場、場所後の10月に行われたロンドン公演にも参加できなかった。「いろいろなことがあった。これも経験。

やるべきことを常にやり続けることだけを考えた」と1年を総括。「良いこともあれば悪いことある。それをあとは悪いことと思うか。弾みになれば良いと思う」と、苦い経験を26年以降の糧にする。

 25年は初場所時点で同じ大関だった豊昇龍(26)=立浪=と大の里(25)=二所ノ関=が横綱に昇進し、先を越される形に。さらに九州場所後には安青錦(21)=安治川=が大関昇進を果たし、新しい力も台頭してきた。それでも「人は人、気にしない。誰が上がろうが下がろうが、向き合うのは自分。全部自分のためにやる。勝負に相手がいるだけで、人は関係ない」と、己と向き合っていく覚悟を口にした。昨年暮れの25日と26日は父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)の地元・山形を訪問し、ファンと交流し英気を養った。初場所(11日初日、東京・両国国技館)へ向けて「目標は変わらない。

やるべきことをしっかりとやって、そこに向かっていけるようにやっていくだけ」と言葉に力を込めた。(大西 健太)

 ◆2025年の琴桜 綱取りだった1月の初場所で負け越し。3月の春場所から3場所連続で8勝7敗。秋場所は13日目の取組で負傷し、「右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷」で14日目から途中休場。10月中旬のロンドン公演も休場した。出場が危ぶまれた九州場所は再生医療などで間に合わせ、8勝7敗で勝ち越した。

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