◇第102回東京箱根間往復大学駅伝競走往路 (2日、東京・千代田区大手町読売新聞社前スタート~神奈川・箱根町芦ノ湖ゴール=5区間107・5キロ)
早大は2017年以来となる往路2位に入った。5時間18分26秒で首位・青学大にわずか18秒届かなかった。
ゴールの瞬間、工藤は頭を抱えた。残り1・6キロで青学大の黒田にかわされて、18秒差の2位。「悔しいの一言に尽きる」。人気漫画「名探偵コナン」の主人公・工藤新一と名前が似て、メガネもかけていることから「山の名探偵」と知られる注目ランナーは大粒の涙を流した。1週間前からコンディションが上がりきらず、花田勝彦監督も「心配していた。工藤に頼む展開でプレッシャーもあったと思う」とおもんぱかった。
理想の流れだった。2区の山口智規(4年)、3区の山口竣平(2年)らが粘り4位でリレー。4区の鈴木は1年生ながら堂々とした走りで2人抜き、区間記録にあと1秒と迫る1時間0分1秒で走った。往路優勝への道を託された工藤は9・8キロで中大を抜き、首位に立った。
OBの瀬古利彦さん(69)が昨年12月27日、練習拠点の埼玉・所沢キャンパスを訪れた際、必勝法として授けた「往路で勝って復路では逃げに逃げる。名付けて『逃げ逃げ大作戦』」は実行できなかったが、18秒差は逆転圏内。万全ではない中、区間3位と粘った工藤は「まだまだ早稲田は戦える。残りの5人に頑張ってもらいたい」と総合Vの夢を託した。
復路には前回6区5位の山崎一吹(3年)、今季の出雲5区3位の堀野正太(1年)らも控えている。「ここまで来たら優勝争いにこだわっていきたい」と花田監督。えんじ色の輝きを取り戻すため、早大は前だけを見て突き進む。(手島 莉子)
◆工藤 慎作(くどう・しんさく)2004年11月10日、千葉・船橋市生まれ。21歳。八千代松陰高時代の21、22年に5000メートルでインターハイ出場。23年、早大スポーツ科学部入学。



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