◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 中央競馬、地方競馬を問わず、近年は若手を中心に女性ジョッキーの活躍が目立つ。その一方で男性ジョッキーに比べて現役の期間が短く、早すぎる引退を惜しむことも。

その大きな理由の一つが妊娠、出産で長期間の休養を余儀なくされることだ。

 地方競馬全国協会は昨年11月、これまで免許継続の際に必要だった体重(55キロ以内。ばんえい競馬は75キロ以内)、騎乗回数(1年間30回以上、または2年間60回以上)の要件について、妊産婦の女性騎手に限り除外すると発表。今までは妊娠や出産後の育児などで規定の騎乗回数に満たないため免許を返納せざるを得ず、騎手として復帰するには学科を含めた再受験の選択しかなかった。この改正により、騎手を続ける道が開けた。

 女性ジョッキーとして歴代最多となる通算1382勝を挙げた宮下瞳調教師は「私も2011年に出産、育児のため免許を返納して一度は引退しました。その後に現役復帰を目指しましたが、厩(きゅう)務員の仕事をしながら子育てもして、学科試験の勉強をするのは本当に大変でした」と振り返る。「現役に復帰したくても諦めざるを得ない方たちを見てきましたが、これからは努力次第で長く騎手生活を続けられるのはとても素晴らしいことです」と改正を歓迎した。

 「海外では女性騎手が競馬場内の託児所に子供を預け騎乗をする。日本でもそういう環境になれば、騎手だけでなく厩務員も安心して仕事に専念しやすくなると思います」と宮下調教師。働きやすい環境が実現すれば、女性騎手の活躍が増すはずだ。(地方競馬担当・松井 中央)

 ◆松井 中央(まつい・なかお)東京都出身。

24年2月から現職。勝負レースは少頭数の2歳新馬戦。

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