ミラノ・コルティナ五輪は6日で開幕まであと1か月に迫った。女子モーグルの柳本理乃(25)=愛知ダイハツ=が5日までスポーツ報知の取材に応じ、初出場を狙う五輪で、里谷多英さん以来となる日本女子2人目のメダル獲得への思いを語った。

世界選手権銀の冨高日向子(25)=多摩大ク=も2度目の五輪へ挑む。

 度重なる苦境を乗り越え、エース格に成長した。柳本は五輪へ「子どもの頃からの夢で、特別な舞台。前回大会で落選し、悔しい気持ちは誰よりもある。今回は出場し、メダルを狙いたい」と決意。98年長野大会金、02年ソルトレークシティー大会銅の里谷さん以来となる、同種目の日本女子2人目の表彰台を誓った。

 持ち味は空中技のエアだ。中学時代に励んだトランポリンで養った空中感覚を武器に、世界トップ級の高さを誇る。代名詞のコーク720ではグラブで独創性を出し「板をつかんだ時に一瞬、止まったように見える。こだわって作ってきたので見てほしい」と美しさもアピールする。

 24年に転倒し脳しんとうを負う大けがを経験。昨年12月の五輪シーズン開幕の1週間前にもアクシデントが襲った。

フィンランドでの雪上練習中に空中技で転倒。頭部を守った際に右鎖骨を骨折した。すぐに帰国し、同5日に手術。「痛くて(利き手で)箸が持てず左で食べた」というほどだった。五輪シーズンで焦りはあったが「まだ間に合う」と諦めず、術後2週間で雪上に復帰。「想像できない早さで戻ってこられた」と年明け1月3日からの北米遠征に合流した。

 小学生の時にテレビの前で10年バンクーバー五輪で上村愛子さんを応援。4位で表彰台に届かず、柳本も「私も悔しかった」という。「里谷さんや上村さんがいたから(世間が)モーグルを知ってくれるようになった。メジャーにするために私も成績で貢献したい」と柳本。レジェンドの思いを継ぎ、輝きを放つ。(宮下 京香)

 ◆柳本 理乃(やなぎもと・りの)2000年12月13日、愛知・津島市出身。

25歳。両親の勧めで小学1年でモーグルを始め、清林館高の3年時の19年2月にW杯初参戦。モーグルとデュアルモーグル(DM)を合わせて、通算7度の表彰台。昨季DMのW杯総合順位で日本勢最高3位。愛知工大を卒業後の23年春に愛知ダイハツに入社。身長159センチ。

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