夫婦漫才コンビの宮川大助・花子が6日、奈良・生駒市の芸術会館美楽来で絵本集「大助・花子の日本昔ばなし」の原画展をPRした。同絵本集は1990年前後に出版されたもので、文・宮川大助、絵・宮川花子。

原画総数約150点から30点余りを9年半ぶりに公開する。今年4月9日に迎える金婚式を前に、花子は「50年もよう持った」と感慨深げに記念イヤーの幕明けを祝った。

 コンビ結成は1979年だが、結婚は76年。多発性骨髄腫で闘病中の花子は、最近も額の右側と左側の骨がやや陥没したなどと病状を語っていたが、車いすに座ってのトークは「4月9日。“喜んで暮らす”。“死ぬまで苦しむ”言うたらいかん。でも結婚したときの夢が、金婚式を迎えることやった」と元気そのものだ。

 作品は、もともとは漫才師として脂が乗っていた時期、留守がちのため寂しがっていた娘(漫才コンビ「さゆみ・ひかり」の宮川さゆみ)を元気づけようと夫婦で描き始めたもの。かつてはある人物から巨額を提示されて「全ての原画を売ってくれないか」と打診されたが断ったという。しかし花子は「勝手に言うてええの? オークションやりたいです。150点くらいあるので半分くらい(売って)。それで車いすを進呈したい」と同じようにハンデを抱える人々の役に立ちたいと夢を語った。

 一方の大助は「俺はあんたと発想が違う。原画展をやりながら全国を回って漫才がしたい」と原画を手放すのは惜しいようだ。ただし「嫁はんと漫才の稽古、9年間やったことない。舞台でやってるのは全部アドリブです」。花子の体力面も考慮せねばならず、なかなかネタを披露するのは難しい。金婚式当日も、NGKなどで大規模なワンマン公演を上演するのは厳しいようだが、ゲストとして何らかの舞台に客演するなどを検討しているという。

 「50年夫婦が持つ秘訣(けつ)は何ですかと聞かれたら『ハイ。我慢です』」と大助。相方でもある妻を「宝物」と例えた。

 「僕にとって地球最大の宝物ですから。『奥さんの介護、朝から晩まで大変ですね』(と言われるが)、いやいや大変なことあらへん。一番大事な宝なんで。

その宝にあっちこっち傷がついてて、その傷に薬を塗ってるようなもん。忙しい時期を何十年もやってきて、子供を構ってもやれなかった。そんな大助・花子の生活をやっていたんですが、今、初めて美智代(花子の本名)と孝美(大助の本名)の生活をやってるんです」

 “介護男子”の本懐を語った大助。2004年に楽曲「ハルウララ賛歌」をリリースした際に作ったという、競走馬・ハルウララのイラストが縫いつけられたコスチュームに二十数年ぶりに袖を通した姿で、瞳を潤ませた。花子は「けさ30分で描いたけど(疲れて)2時間寝た」(花子)という、大助・花子の間に干支(えと)のウマがチョコンと座り「令和八年/飛躍の年/明日に向って/走って行きます」としたためた“新作”のクレヨン画を披露した。原画展は7日から11日まで同館で。入場無料。

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