巨人の吉川尚輝内野手(30)が6日、昨年10月下旬に行った両股関節の手術からの復帰を目指し、照準を「開幕」に合わせた。まだ守備走塁には取り組んでおらず、軽めの打撃練習のみだが「開幕に早く間に合うように頑張りたい」と意気込みを語った背番号「2」の強い覚悟を、巨人担当の水上智恵記者が「見た」―。

 吉川は一振り、そしてまた一振り、かみしめるように力強くスイングした。昨年10月下旬に行った両股関節の手術からの復帰を目指して、現在はG球場でリハビリ中。「本当に競争だと思いますし、僕もまだどうなるか分からないので。開幕に早く間に合うように頑張りたいな、と思います」と意気込みを語った。開幕に照準を合わせたその口調から、強い思いを感じた。

 この日は、軽めにジョギングを行った後にキャッチボール。さらにトレーナーのトスで20球をネットに打ち込むと、最後はスローボールのマシンで14球を打った。今後について「トレーナーさんと決めてやっていきたい。徐々にできていければなと思います」。春季キャンプからいきなり全開は難しいかもしれないが、焦らずに開幕から逆算し、段階を上げていく。キャッチボールではしっかりと足を上げながら投げる姿も見られた。力強いスイングからは、まだ開幕に間に合う可能性はあると感じた。

 昨季は107試合で打率2割7分7厘、3本塁打、32打点。華麗な守備でも存在感を示したが、腰痛と右脇腹痛で2度の登録抹消を経験。「苦しかった。個人もチームも」と振り返る。両股関節手術をする決断は簡単ではなかったが、今季万全な状態で戦うためにも手術に踏み切った。報道陣の前では「皆さん、『おい、(開幕に)間に合ってんじゃん!』ってなるかもしれないですよ。分からないですけど」とイタズラっぽく笑った。ただ、その目は真剣だった。

 チームを背負うリーダーとしての覚悟も感じた。ポスティングシステムを利用して、ブルージェイズと契約合意したことが正式に発表された岡本から連絡をもらった。「『球団、決まりました』って感じの連絡が来ました。うれしいですし、また楽しみの一つが増えたのかなと思います。

頑張ってほしいです」と祝福の言葉を贈った。

 今季から第22代選手会長に就任した背番号2。4番が海を渡った今、さらに重要性を増した自身の立場も理解している。故障班で調整する中では、後輩たちとの交流も増えた。「僕も人見知りですけど、自分も若い時、ちょこっと声をかけてもらうだけで(気持ちが)違ったし、やっぱり同じチームでやっている以上は話ができたほうがいい」。積極的に声をかける姿が印象的だった。グラウンド内外で、よりパワーアップした姿を見せるはずだ。(巨人担当・水上 智恵)

 ◆吉川の経過

 ▽2025年10月20日 右側股関節を手術。

 ▽同27日 左側同箇所を手術。

 ▽11月3日 秋季キャンプが行われているG球場、Gタウンに姿を見せてリハビリを開始。主に室内でエクササイズなど。

 ▽同28日 新選手会長に就任することが判明。

 ▽12月3日 契約更改を行い「若い選手も育ってきた。年も上の方になるので引っ張っていきたいし、プレーはもちろん、チームをしっかり考えながらしっかりやっていきたい」と決意表明。

 ▽同10日 キャッチボール、トス打撃などを開始。

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