休場明けの横綱・大の里(25)=二所ノ関=が7日、大相撲初場所(11日初日、東京・両国国技館)の出場を明言した。この日は千葉・松戸市にある佐渡ケ嶽部屋へ出稽古。

先場所千秋楽を左肩鎖関節脱臼で休場した影響が残り、大関・琴桜(28)=佐渡ケ嶽=と7勝10敗。得意の左おっつけは本来の威力がまだなく、最後は5連勝で締めたが、初日へ不安を残した。相撲を取る本格的な稽古は終了し、今後は基礎運動などで調整する予定。新年の本場所へ修正を急ぐ。

 場所前最後の出稽古で試行錯誤が続いた。大の里は琴桜と17番連続の相撲。序盤は立ち合いから押し込まれて、左の使い方も不十分だった。得意の左おっつけは少なかったが、もろ差しを果たしての逆襲などで最後は5連勝と何とか挽回した。「(左差しは)悪くないし、ある程度できると思う。限られた時間で集中してやっていく」。休場明けとなる初場所に向けて気丈に振る舞った。

 一時2勝10敗と負けが先行。

横綱は大きく息を吐き、天井に目をやった。本調子ではない弟子に、たまらず師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が座敷から助言。終盤は前に出る相撲を取り戻した。大の里は「最初は勝とう、勝とうとしすぎた。上(上半身)への意識も強かった」と患部の左肩を気にしすぎたことを反省。師匠は「形が崩れているが、そこを直せば大丈夫。肩の状態よりも(上半身と下半身の)バランスが悪い」と鋭く指摘した。

 昨年九州場所前の二所ノ関一門連合稽古では、琴桜に対して12勝3敗と圧倒。この日は一転して苦戦した。まだ復活途上なのは明らかだった。それでも、初場所の出場について問われると「色々な声はあるが、もちろん出る。初日までまだ3日ある」と力強く宣言。

看板力士としての自覚がにじんだ。

 期する思いもある。両国国技館での東京開催は過去6場所中4場所で優勝と無類の強さをみせるが、初場所で賜杯を抱いたことはない。「1年最初の場所。優勝して勢いをつけたい」。横綱として初めて迎える新年の土俵への思いは強い。相撲を取る本格的な稽古はこの日で終え、8日以降は休養や部屋でじっくり調整する。「細かいところが足りなかったり、遅れたりしている。ちょっとした差を初日まで修正したい」。試練を乗り越え、番付最高位としての責務を果たす。(山田 豊)

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