大相撲で3年ぶりに関脇に返り咲いた元大関・高安(35)=田子ノ浦=が8日、初場所(11日初日、東京・両国国技館)に向け、東京・江戸川区の部屋で調整した。冬巡業を腰痛で全休したが、この日は幕下以下の力士と18番取るなど精力的に稽古。

2月28日に36歳を迎える午(うま)生まれの年男は2026年を「勝負の年」と位置付け、「初優勝&大関復帰」を目標に掲げた。

 新春の土俵を控えた年男、高安の表情は、気力に満ちあふれていた。約2時間の稽古で持ち前の馬力を発揮した。若い衆に土俵際まで攻めさせてから、一気に押し返すなど18番全勝。2月に36歳を迎え、18場所ぶりに関脇に復帰した元大関は「もう年齢も年齢。今年、やるべきことをやって勝負をかけたい。目標は優勝と大関復帰。ラストチャンスだと思ってやりたい」と決意を明かした。

 昨年は年6場所皆勤を目標に掲げ、9年ぶりに達成した。新大関だった17年名古屋場所以降、慢性的に抱える腰痛などけがと戦ってきただけに、「90日間全うできたことは本当にうれしい」と感慨もひとしおだ。春場所は優勝同点で初Vは逃したが、その後は三役を守り、九州場所は千秋楽で勝ち越して関脇復帰。「やはり出場しないと勝ち負けも付かない。

出れば勝つチャンスがある」と土俵に上がる大切さを再確認した。

 持病の腰痛は解消されたわけではない。昨年も何度も苦しめられたが、「この体で勝負するしかない」と腹をくくった。下半身のトレーニングに力を入れるなど、ここ数年の試行錯誤が実を結んだ感覚もあった。「なかなか結果が出なくて気持ちが沈むこともあったが、ベストを尽くそうと我慢できた」。自分の体にムチを入れ、腰と付き合いながら完走した1年は、次への糧となった。

 初場所に向けても不安は抱えた状態だ。冬巡業を腰痛で全休し、今月5日の横綱審議委員会稽古総見も参加を見送った。だが、部屋の稽古が休みだった年末年始もケアやトレーニングは欠かさず、準備を進めてきた。「今年は(十干と十二支の組み合わせで)丙午(ひのえうま)のエネルギッシュな年。初心に返って、馬力を利かして頑張りたい」。午年に、悲願の初賜杯へひた走る。

(林 直史)

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