スポーツ報知恒例企画のスイーツ特集。昨年は24年から人気が続いたアサイーボウルが定番化し、新たなエース級は誕生せず。

新語・流行語大賞にもスイーツ関連はノミネートされなかった。次のブレイクは何か―。取材を進めると、フランス・ブルターニュ地方の伝統菓子「クイニーアマン」が業界から熱い視線を浴びていることが判明した。(水野 佑紀)

 クイニーアマンの「クイニー」は菓子、「アマン」はバターに由来する。パン生地に砂糖やバターをまぶして折り畳んでから焼き上げるスイーツだ。キャラメリゼされた表面と、中のしっとりしたデニッシュ生地が特徴。食べてみると、ザクッ&フワッ。異なるふたつの食感に食欲が進む。昨年はコンビニ大手各社が新商品を展開し、ディズニーシーでミッキー型のクイニーアマンが人気になった。1990年代後半にコンビニで販売されたのをきっかけに一度ブームとなったが、今年は再来秒読みとも言われている。

 東京・江東区の清澄白河駅から徒歩10分の場所にある人気ベーカリー「Boulangerie MAISON NOBU」。インスタグラムのフォロワー数は1・7万人超え、近隣の保育園で園児たちまでもが同店の話で盛り上がるほどの人気店だ。

対面式カウンターの上部に、バゲットをくわえた猫が表面に描かれたクイニーアマンが置かれていた。

 店主の保要信勝氏(51)は「周りにクイニーアマンを置いているお店があまりなかったので」という理由で、24年の年末から1日12個限定で発売を開始。「今はすごい人気で、足りないと思うこともありますが、窯の容量が小さいので」とうれしい悲鳴を上げる。購入層は「キッズから80代のマダムまで」。老若男女問わず愛される看板商品の一つに成長した。「皆さんの(食べる前の)イメージとは違い、見た目と裏腹な食感が魅力です。ボリューミーで、クイニーアマンとコーヒー一杯だけでも満足できますね」と語る。

 同店のクイニーアマンの最大の魅力は、表面がアメ状になっていること。保要氏が、かつて米シリコンバレーで人気ベーカリーカフェを営んでいたときに「アメリカ人はキャンディーのようなガリガリとした食感が好き」と分析し、誕生した逸品だ。表面が固めのものは多いが、厳格なルールはなく、店の個性も出やすい。

 今年はクイニーアマンのさらなる広がりに期待がかかる。「ここ最近、急に注目されていますよね。

もっとポピュラーになってほしい。まだ、お客さんから『クイニーアマンってなんですか?』って聞かれることもあるので、口コミで広がっていけば」と願った。

 〇…保要氏はかつてサッカー日本代表のマネジャー兼トレーナーとして活動。元ブラジル代表MFで、J1鹿島でも活躍したレオナルド氏に会いにイタリアを訪問した際、ミラノのパンに感動し、転職した。店には日本代表関係者らも多く来店する。保要氏は「(サッカーの)戦術をマーケティングに生かしてます」と胸を張った。

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