昨年12月24日に老衰のため92歳で死去した、落語家の初代林家三平さんの妻でエッセイストの海老名香葉子(えびな・かよこ)さんのお別れの式が9日、東京・台東区の寛永寺輪王殿第一会場で始まった。

 開式にあたり、次男の2代目林家三平があいさつした。

気丈に振る舞いつつも、母を送る呼びかけのときにでは声を詰まらせる場面もあった。

【林家三平あいさつ全文】

 本日は母のためにお集まりくださいましてありがとうございます。ご案内の通り、母は昨年の12月24日、クリスマスイブの夜の8時半過ぎに旅立ちました。

 さかのぼること6時間前、私は母と病室におりました。母といっぱい話をしました。といっても、母の体はずいぶんと弱っていて、うなずくことしかできません。一方的に私がしゃべったと言っても過言ではありません。クリスマスイブの楽しい家族のパーティー。正月みんなで集まった、にぎやかな一門の会。そして何だかわからないけど私の結婚式の後のハネムーンについてきてしまいました。そんな思い出を話すたびに、母はにこっとほほえんでくれました。

 「母さん、ありがとう」。

手を握ると、細くなった母の手が私を握り返してくれました。そして大きく2回、うなずいてくれたんです。「母さん、俺仕事だから行ってくるね。また明日来るからね」。そう言うとはっきりと分かる声で「行ってらっしゃい」と言ってくれました。それが母との最後の言葉となりました。

 母さん。今日は私たちが送る番です。家族、一門、そして母のことをしのんでくれた皆さん。大きな愛をいっぱいありがとう。

 一言言わせてください。東京大空襲で亡くなった家族のもとに行くんだね。

大好きだったお父さんのそばに行くんだね。その前に一言。母さん、行ってらっしゃい。

本日はどうもありがとうございます。

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