◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 先日、友人からメッセージが届いた。「ラグビー部は人気銘柄だね」。

関東の名門大選手の就職先のことだ。確認すると、選手の進路には大手メーカーや銀行、商社などがズラリ。私は驚くことなく「そりゃ、そうだろう」と返事した。ラグビーを取材して3季目になるが、競技性を知るほど理由が裏付けされる。

 理由の一つとして感じるのは「ワン・フォー・オール」の精神が身についているという点だ。グラウンドの15人で勝利を目指すラグビーは、大きく見ればFW8人とBK7人、細かく見れば1~15番までこなす役割が異なる。体格、技術、走力、闘争心、何でもいい。自分の武器とそれを求められるポジションを見つけ、チームに貢献するのだ。例えば日本代表では、ロックのディアンズが201センチ、117キロ、SH斎藤直人が165センチ、73キロ。ディアンズはSHはできないだろうし、斎藤はロックで代表にはなれない。

 最大限に能力を発揮できる場所(ポジション)を見つけ、チームのために努力する。チーム方針で不本意なポジション変更を強いられることもあるだろう。

今季の大学選手権準決勝で対戦した早大と帝京大は、部員数がどちらも150人超。置かれた環境の中で能力を見極め、登録23人に入るため自分を磨いている。

 社会に出ても能力を置かれた環境の中でどう発揮できるか、考えて実行する習慣が身についている人材は貴重だ。ラグビー出身者なら、その考え方が身につきやすいのではないか。だから「そりゃ、そうだろう」と思ったのだ。(ラグビー担当・大谷 翔太)

 ◆大谷 翔太(おおたに・しょうた)18年入社。五輪も兼務。

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