◆第104回全国高校サッカー選手権▽準決勝 神村学園(鹿児島)1―1(PK9―8)尚志(福島)(10日・MUFG国立)

 尚志が1―1で迎えたPK戦の末に神村学園に敗れ、福島県勢初の決勝進出を逃した。過去に2度敗れた準決勝で、またも勝てなかった。

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 うなだれる尚志イレブンを、国立競技場に詰めかけた3万4834人の観衆が温かい拍手で包み込んだ。激闘となった一戦で勝利を逃したが、その戦いぶりは多くのサッカーファンの心を揺さぶるものだった。

 試合開始早々の貴重な先制点は、諦めない執念から生まれた。

 開始5分、DFラインからのロングボールが右サイドのCKフラッグ付近へ。ボールが出た瞬間は神村学園のDFが優位な位置にいたが、ラインを割ることを見越したのか、少し減速。その隙を、右サイド起用のFW根木翔大は見逃さなかった。

 全速力で駆け出すと、ボールをラインギリギリの位置から1タッチで中央へ。このクロスをFW岡大輝が頭で合わせ、値千金の先制点が生まれた。22年カタールW杯1次リーグ・スペイン戦での三笘薫のアシスト“三笘の1ミリ”を彷彿(ほうふつ)とさせるアシストだった。

 ボールを握られる時間は長かったものの、効果的に速攻を繰り出す尚志が主導権を握っていた。しかし強豪・神村学園に一瞬の隙を与え、後半28分にクロスから同点弾を浴びた。

 その後は一進一退の攻防が続くもスコアは動かず、1―1でPK戦へ。

10番手の尚志・主将DF西村圭人のキックがクロスバー直撃となり、尚志の敗退が決まった。

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