◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 昨年の大みそかに東京ドームで行われたSTARTO ENTERTAINMENTのカウントダウンコンサートを取材した。73人が出演し、冒頭から9組が同時に会場の四方八方に登場。

「目が2つでは足りない! 各グループ、個人を見分けられるのか…」という不安はすぐに消えた。73人の違いはスタンドの記者席からも一目瞭然。いかにおのおのがグループの色を重んじつつ、無二の個性を追求することに人生を懸けているか再認識した。

 23、24年は事務所の問題などを受けて開催が見送られてきた。この間、所属タレントらへのインタビューでは「これ以上心配させないためにもパフォーマンスで笑顔を届けたい」「事務所のエンターテインメントが好きという気持ちは変わらない」などと確固たる思いを何度も聞いてきた。

 3年ぶりに復活したカウコンは、エンターテインメントを諦めなかった関係者の誇りの結晶であり、新たな挑戦の場にも映った。退所前ラストステージとなった元TOKIO・松岡昌宏のかっこよすぎるドラムプレーも、ぐっと来た。一方で、終演後は一部の演出などを巡る賛否がネットに渦巻き、事務所が声明を出す事態となった。

 現場で見聞きした客席の歓声や笑顔、ステージから感じた覚悟や団結。現場を取材して感じたことはたくさんある。だが、あらゆる事象を巡る賛否や疑問を取材で解消するのが記者の仕事。言動の過程や苦悩を公にしないことを美学とするタレントも少なくない。

記者として本音に迫るため汗をかくことを忘れず、対象へのリスペクトを持ちながら伝えることに徹したい。(芸能担当・奥津 友希乃)

 ◆奥津 友希乃(おくつ・ゆきの) 2019年入社。文化社会部で社会担当を経て音楽担当。

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