ハーフパイプ第4戦が米コロラド州アスペンで行われ、女子は2022年北京五輪代表の小野光希(21)=バートン=が91・00点で今季初優勝、通算7勝目を飾った。北京五輪銅の冨田せな(26)=宇佐美S.C=は3位、工藤璃星(りせ、16)=TOKIOインカラミ=は4位に入り、小野を含む3人が2月のミラノ・コルティナ五輪代表入りを確実にした。

既に確実としていた16歳の清水さら(TOKIOインカラミ)とともに4枠の顔ぶれが固まった。男子は戸塚優斗(24)=ヨネックス=が90・50点で今季初制覇。

 苦境をはね返し、頂に立った。小野の表情に笑顔が咲いた。昨年12月の今季開幕戦で9位に沈み、大号泣。続く第2戦は直前の練習で技を出した際に着地に失敗し、ヘルメットを破壊するほど頭を強打して棄権した。くじけそうな心を奮い立たせ、ミラノ五輪イヤー初戦で2季ぶりにW杯優勝。「気持ちを切り替えて年明けからできた。自分を褒めてあげたい」と歓喜した。

 1回目から勝負に出た。1発目に2回転半の技を決めると、4発目には逆スタンスで踏み切る2回転半技に成功。世界屈指の高さに加え、磨いてきた多彩な技で91・00点をたたき出してライバルを圧倒した。

ミラノ五輪代表選考に関わる1戦を残し、全日本スキー連盟が定める基準を満たして2大会連続の五輪代表入りを確実にした。「不安のある会場で自分の滑りを決められた。五輪に向けても本当に安心した」と安どした。

 早大に通う4年生。昨春のオフは授業を受けながら、アスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」を活用し、就職活動に励んだ。卒業後の競技継続には遠征費など多くかかるため、必死だ。最終的に2社、本社まで足を運んで話を聞きに行き、エネルギー開発を行う企業・INPEXから内定をもらった。「トレーニングもあるし、休める日がないぐらい忙しかったです」と苦笑いするが、一つの山を越えて勝負のシーズンを迎えた。

 17歳で初出場した4年前の北京五輪では、冬季五輪の日本女子最年少メダル(当時)を狙って大技に挑んだが、失敗して9位。「北京五輪の次の日から次の五輪を考えていた。一瞬で終わってしまうからこそ価値がある。いい色のメダルを取れるように頑張りたい」。

たくましくなった21歳が、勝負の舞台に挑む。

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