大相撲初場所 初日(11日、両国国技館)

 新大関・安青錦(21)=安治川=が、第35代横綱・双葉山以来、89年ぶりとなる新関脇と新大関での2場所連続Vに向け、白星発進した。東前頭2枚目・宇良(33)=木瀬=を力強く寄り倒した。

両横綱は豊昇龍(26)=立浪=が西小結・若元春(32)=荒汐=を寄り倒し、大の里(25)=二所ノ関=は東前頭筆頭・一山本(32)=放駒=を押し出して好発進。大関・琴桜(28)=佐渡ケ嶽=も勝ち、上位陣は安泰だった。関脇以上が全員初日に勝つのは2024年初場所以来。

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 文句なしの安青錦だ。立ち合いは頭で当たって一歩、踏み込んだ。下がることなく両脇を固め、宇良の突きを下からあてがって左を差した。最後はかいな(腕)を返して寄り倒した。前傾姿勢が崩れないのはいつものこと。突きを下から跳ね上げるのも理にかなっていた。落ち着いて踏み込んで攻め続けた。強いという印象を受けた一番だ。

 新大関の序盤は落ち着かないものだ。

私の場合は2日目に佐田の海さんに負けて「連敗したらどうしよう」と体が震えたのを覚えている。安青錦は気持ちが強い。大関という地位が協会の看板であるということも熟知しているようだ。筋の通った力士だ。

 2日目の相手は先場所、一気に持っていかれた義ノ富士。立ち合いで馬力負けした時の対処法が安青錦の唯一の弱点。苦手な義ノ富士というハードルを越えることができれば、両横綱の調子いかんによっては確実に優勝争いに絡む。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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