バスケットボール男子 天皇杯全日本選手権 最終日(12日、東京・代々木第一体育館)

 決勝が行われ、A東京が72―64で三河を下し、14大会ぶり3度目の優勝を果たした。Bリーグ発足後では初の天皇杯制覇。

今季はリーグ開幕直前に主力の故障が相次いだが、困難を乗り越え、前回準Vの雪辱を果たした。

 キャプテンのザック・バランスキーは今季で入団12年目。Bリーグ連覇は経験しているものの、天皇杯Vは初めて。「バスケットは何があるかわからない面白いスポーツ。限られたメンバーで接戦をものにして勝ち進んだ。このメンバーで優勝できたことがうれしいし、色んな逆境を乗り越えて、チーム全員で勝ち切れた。誰一人エゴを出さず、みんなでやれることを全てコートに置いた結果、優勝できた」と感慨深く話した。

 今季は昨年10月の開幕前から、テーブス海ら主力の負傷が相次いだ。この日もベンチ入り12人中、出場したのは8人のみと厳しいチーム状況だったが、ついにトロフィーを手にした。デイニアス・アドマイティス・ヘッドコーチは「率直に素晴らしい。けが人がある中でトロフィーを勝ち得たことは、選手たちがハートを持って全てを出し切った」と評価した。様々な状況を考え“プランD”まで作戦を用意していた指揮官。

選手のみでなく「メディカルスタッフも長い時間を選手に要してくれた。本当に感謝している」と語った。

 ライアン・ロシターはリバウンド、アシストの面での貢献が評価され、大会MVPに輝いた。「本当に光栄だが、チーム全員がMVP。(テーブス)海が群馬戦で決めてくれなかったら、今日のステージには立てなかった。ザック(バランスキー)もプレータイムが増えて負担がかかったが、スコアリングしてくれた」と仲間の仕事をたたえた。

 困難な状況の中でも、互いに支え合い手にしたタイトル。日本代表経験もあるテーブスもシーズン前や今大会直前までけがに悩まされた一人。「どのタイトルも取りに行く義務があると思っている。責任を感じていた」と宇都宮から移籍してからの3シーズンを振り返った。「チームを勝たせられるガードになるためにいろいろ考えて、ミスをして負けての繰り返しだった。徐々にチームの信頼を得て、新しい発見をしながらチーム一丸となって成長することを実感していた。

やっと優勝できて報われた。今までやってきたことが間違いではなかったと証明できて本当にうれしい」と安堵(あんど)の表情を見せた。今後は東アジアスーパーリーグやBリーグチャンピオンシップでの優勝を目指すA東京。逆境をはねのけた名門チームは更なる高みを目指していく。

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