フリーアナウンサーの久米宏(くめ・ひろし)さんが1日、肺がんのため81歳で死去した。久米さんは、漫画家さいとう・たかをさんの代表作「ゴルゴ13」の愛読者として知られた。

 2017年に「ゴルゴ13」の連載50周年を記念した特別展が開催された際には、同展覧会の図録に「僕とゴルゴの50年」と題したインタビューが掲載された。久米さんがTBSに入社したのが1967年だったことから、同作品とは”同期”であることに触れつつ、連載当初から読んでいたという作品の魅力を語っていた。

 インタビューでは、「ゴルゴ13」を半世紀以上にわたり、生涯書き続けたさいとうさんの気持ちをおもんぱかりつつ、「やめることの難しさ」に言及。「ニュース―」に出演するにあたり、当時人気番組だった「ザ・ベストテン」の司会を降板した時のことを「始めるのも大変ですけど、物事がうまくいった場合に、辞めるのはすごく大変。辞めどきがないというつらさがあるんです」と振り返った。

 また、一匹オオカミとして戦う主人公・ゴルゴ13に自身を重ねた発言も。「ニュース―」で、ニュース番組を”エンターテインメント”にしたことに対して様々な批判があったとし、「『ニュースステーション』をやってる時って、攻撃され続けの日々でした。それこそゴルゴのように孤軍奮闘というか、孤立無援だなって感覚が、僕にはかなりありましたね」と明かしていた。

 一方で、久米さんらしいウィットに富んだコメントも。ゴルゴは必要なこと以外は一切話さない無口な男だけに「彼をしゃべらせるには?」と問われると「『徹子の部屋』に出てもらうのがいいと思いますね。黒柳(徹子)さんならゴルゴもしゃべるでしょう」と、「ザ・ベストテン」でタッグを組んでいた”盟友”が司会の長寿番組の名前を挙げていた。

 さいとうさんは、21年に死去。

その際には「僕が、大人になってからも唯一読み続けた漫画がゴルゴ13です。『ゴルゴ』イコール『さいとう・たかを』さんで、亡くなるなんて思ってもいませんでした。ショックです」とのコメントを寄せていた。

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